あんまり言ってなかったことなんですが。
『天ノ川連邦見聞録』はレイティングが「性描写あり」となってますが、これ別にエロティックな描写があるというわけではありません。
第六話までお読みくだすった方なら分かるかも知れませんが、反社会的勢力がしのぎのために作り上げた風俗街が登場するからです。
この場所が作中で起こる大事件の前哨の舞台となり、さらに裏で渦巻く陰謀を暴き出す鍵の一つを握ってもいるため極めて大切なんですよ。
前哨で起こった事件も現代では不可能な架空の犯罪ながら、その性質上こういう醜い欲望丸出しの場所でこそ起こり得るものという解釈なんですよね。
このためこの作品ではエロはぶっちゃけていうと市民に害なす存在であり忌むべき悪、いやそれどころか吐き気のする邪悪という扱いです。
登場人物のある女性が放った「こういうこと言いたくないが今は言わせてくれ、これだから男ってやつは!!」というせりふで察していただけるとありがたいです。
……どうも「性描写あり」で禁止されているR-18相当の作品を書いているけしからぬ輩が相当いるらしく、そのせいで「性描写あり」=「エロ」という解釈が成り立っているらしいんですよね。
いや、そうじゃないですから。LGBTに関する随筆とかジェンダーを扱うものもあるわけで、そういう作品も「性」を語っているのには違いないためレイティング上「性描写あり」になるんですよ。
過激な反対派の人の自主企画で「『性描写あり』は全部R-18に追い出せ」というのを見たことがありますが、そういうのまで追い出せと?
一部の自主企画では「性描写あり」=「エロ」と頭から決めてかかっているのかそれだけで門前払いされますし。まあ単に苦手なのなら仕方ないのですが。
もっとも転移転生ものというだけでアウトという方がはるかに多いので、そっちの方が私としてはもっと問題なんですけどね。
でも「テンプレ」呼ばわりはかちんと来ましたな、こんなひねにひねた作品がもし転移転生もののテンプレだった日にゃ怖いですよ!