• 現代ドラマ
  • エッセイ・ノンフィクション

祖母の楽譜(新しい短編小説を書こう)

随分前に亡くなった母方の祖母はピアノや歌をやる人でした。祖父母宅にもアップライトピアノがあって、個人でピアノ教室をやっていたようです。当然、楽譜もたくさん持っているわけで。
もうすぐ亡くなって十年ほどになりますがショパンやベートーベンなど古典のピアノ譜はまだうちに取ってあります。
私も小さい頃に祖母にピアノを習ったような記憶がありますが、『猫踏んじゃった』も弾けるようにならないうちにやめてしまった(けっこう後悔してる)ので大作曲家先生方には一生縁がないのだろうなあと思っていました。

ところが数日前、その私が物置から(鈴蘭テープで十文字に結ばれた)曲集の束を引っ張り出してきたのです。
なぜかといえばピアノが弾きたいから……ではなく。(弾けるものなら弾きたいですが。)
もちろん、ピアノを題材にした小説が書きたいからに決まってるじゃないですか!
ね。

ええ。しょうがないですよ。書かない物語は腐ってしまいますから、フレッシュなうちに料理してやらないと。
数週間前に降ってきたんです。小説のアイデアが。
で書き始めたんですけど弾いているときの描写とかがなんかリアリティに欠けるなあと。しばらく頭を抱えた後。
「そうだ、うちに楽譜あったじゃん!おばあちゃんサンキュー!!」
という訳です。

楽譜を見ないと演奏する人の気持ちはおろか曲の詳細さえわかりませんからね。

……そのことに気づかずに書こうとしている自分がいたんです。恐ろしいですねえ。おばあちゃん、本当にありがとう。

ちなみに探していたのはショパンの曲集。目当ては『幻想即興曲』です。バッチリありました。

首尾よく書き上がったら、せっかくなのでカクヨムコンテスト10【短編】に応募してみようと思います。
公式も、

『執筆の時間が十分にとりにくい方も挑戦しやすいのが本コンテストの特徴です。「コンテストなのだから立派な作品にしなくては」と身構える必要はまったくありません』

とおっしゃってますし。(免罪符)

なのでそのときは皆々様、どうぞよろしくお願いします。(平伏)
そうでなくても自分の中でけっこう自信のある作品ですからぜひ読んでほしいのです。

それからもう一つお願い。
もしピアノをやっている方、やっていた方がいらっしゃったら、ピアノをやってる人ならではの悩みとか、日常でちょっと気にしちゃうこととか、練習やコンクールの話とか、弾いているときの感覚(どんなことを考えているのかあるいは考えていないのか)とか、どんなことでもいいのでご助言をいただきたく。
やってない方もなにかアドバイスとかあったら教えてほしいです。
物語の表面には出てこないかもしれませんがキャラ造形を深めるのに必要だと思うのです。
気が向いたらでいいのでお願いいたします。

長くなりましたが、おばあちゃんありがとうと皆さんこれからもよろしくお願いしますの回でした。
ではまた!

2件のコメント

  • ピアノ、私の話ではないのですが、大手の音楽教室さんで「コンサートグレード」というのがありまして。
    演奏表現力を評価するので、テストは人前でやるというコンサート形式になっているんですが、小学校低学年ぐらいまでは割とスラスラ弾けても、中学年ぐらいになると「緊張」というのを自覚しだしてつっかえたり楽譜が飛んだりすることがよくあると言われました。

    ちなみに私も小学校に上がる前まで近所のおばあちゃんが自宅でやっているピアノ教室に姉と一緒に通ってましたが、おばあちゃん先生が怖くて赤バイエルの両手を使って最初に弾く「ちょうちょ」までやったところで辞めました(笑)。
    そのおばあちゃん先生はドレミで教えずにドイツ語読みで教える人で、「ドレミファソラシド」はドイツ語だと「C D E F G A H(ツェーデーエーエフゲーアーハー)」になるので、「ちょうちょ」も「ソミミ ファレレ ドレミファソソソ」ではなく「ゲーエーエー エフデーデー ツェーデーエーエフゲーゲーゲー」で覚えさせられたため、未だに「ちょうちょ」に関してだけはドイツ語で譜読みしてしまいます……。
  • >ももさん
    コメントありがとうございます!
    「コンサートグレード」、知りませんでした。成長するにつれて周りを見る力とかがついて「緊張」を知っていくのでしょうか……参考になります!
    ももさんも小さい頃ピアノをやってらっしゃったんですね。先生が怖いと確かに嫌になってしまいそうです(笑)
    ドイツ語読み、考えが及んでいませんでした! 確かにうちの学校の音楽の先生も基本的にツェーとかゲーとか言ってます。プロ界ではそちらの方が主流なのでしょうか……。

    頭の中で「ちょうちょ」をドイツ語読みしてみて失礼ながら少しふふっと笑ってしまいました。習慣というのは面白くも恐ろしくもあるものですね。
    ももさんのお話で世界が少し広がった気がします。貴重な情報をありがとうございます!
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する