メリークリスマス! 恋は成就後(特別編)

お久しぶりです。藤代です。
本日は…そう!!! 12月24日、クリスマスイブですね☆ クリスマスといえば街に恋人たちが溢れ、家では家族が笑い合い、独り身はそれを憧れと何かしょっぱい気持ちによって混沌とした眼差しで見つめたり見つめなかったりする、誰もが必ず何かしらの非日常を味わう年に1度のビッグイベントなわけですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
今年は24・25が金・土ですので、世の恋人たちは例年よりも盛り上がれて素敵なクリスマスをお過ごしになるのではありませんか? 藤代は今日もせっせとPCに向かっております。さっしてください。
と、そんなしょっぱい私の独り言は置いておいて。せっかくのクリスマスイブですので『恋は成就後』の3カップルたちのクリスマスイブの1コマを、少し覗いてみませんか?
今回は本編とは違って、彼らの会話のみで6人のクリスマスの様子をお届けいたします。

広瀬(ひろせ)翔(か)菜(な)=翔・橘(たちばな)ひより=ひ・橘(たちばな)いつき=い
露木(つゆき)章人(あきと)=章・倉地(くらち)桜也(さくや)=桜・牧(まき)芙佳(ふうか)=芙
上記の表記でまいります。それではどうぞ。


ひ「メリークリスマス☆」
翔「…メ、メリークリスマス」
い「は? 何してんの」
ひ「クリスマス。家に帰るとそこには、2人の可愛いミニスカサンタが待っていた的な(笑)」
翔「驚かせてごめんね、いつき君」
い「いや、こちらこそ。ひよりがまた変な思いつきで広瀬さんを巻き込んだみたいで、マジでごめんな」
ひ「なんで、私が諸悪の根源みたいな扱いなのよ」
い「そこまでは言ってないだろ。お前を一言で表すなら、諸悪の根源っていうよりトラブルメーカーだしな」
ひ「せっかく男子の夢たるミニスカサンタになってあげたのに、酷い言い方…」
い「広瀬さんはともかく、身内のそんなかっこう見せられてもありがたさ0なんだよ」
ひ「へぇ、翔菜のミニスカサンタはありがたいんだぁ。芙佳さんと露木さんにチクっちゃおーかなー?」
い「いや、今のは勢いでつい…。あ、おい、スマホを置け! あの2人を一気に敵に回すとか恐ろしすぎるって」
ひ「やめてほしくば、嘘でも私のミニスカサンタのことも褒めるのだ! さぁ、存分に褒め称えよ!」
い「お前、それ自分で言っててむなしくないの?」
ひ「とんでもなくむなしいわよ…。でも、たとえ相手が弟でも、気合いの入ったサンタコスを1言も褒めてもらえないと、私の中の自信が失われていっちゃうから…(泣)」
い「…それは、なんかごめん」
翔「ふふ、2人って本当に仲良しだよね。
いつき君。いきなりなんだけど、よければいつき君もクリスマスコスプレしてみない?」
い「へ?」
翔「さすがに、全身着替えろとは言わないから。トナカイの角とサンタ帽子、どっちがいい?」
い「俺はそういうのはちょっと…」
翔「大丈夫! 芙佳さん、絶対に喜んでくれるよ」
い「いや、なぜそこで芙佳さんの名前が出てくるんだ? それに、そういうのは女の子が着けるから可愛いのであって…」
ひ「せっかくのクリスマスイブに講義を頑張っている恋人に、ささやかなサプライズとしてクリスマスコスプレ写真のプレゼントをしてあげようよ。それと、男が着けてこそうまれる良さがあるから。萌えるから!
とりあえず、前髪を下ろして…。やっぱり、サンタ帽子のほうが似合うかな?」
翔「わぁ! いつき君、前髪下ろすと雰囲気変わるね。サンタ帽子すごく似合ってるよ!」
い「くそ…。こういうときの女子の結束力と圧力、恐ろしすぎるんだって…」

章「…可愛い」
芙「…可愛すぎますね」
桜「2人とも、さっきまで表情が死んでたのに、急に生気を取り戻したね」
章「そりゃ、ゼミで教授の地獄の質問詰めをなんとかかわしてヘトヘトなところに、こんな写真が送られてきたら、もう1回教授とやり合えるくらいの体力が一気に回復するレベルのご褒美だろ」
桜「まぁ、たしかに癒やされるね」
芙「いっ君も全身コスしてくれてもよかったんですけどねー。でも、サンタ帽子バージョンとトナカイカチューシャバージョンだなんて、2つもレアないっ君が見られて満足です。しかも前髪有りバージョン、レア度マックスで可愛いです」
章「いつき、頑張ったな」
桜「どうせ、ひよに無理して付き合わされたんだろうけどね」
章「まぁ、生ミニスカサンタを1人占めしてんだから、それくらいは身体張ってもらわないと困るけどな」
桜・芙「「嫉妬?」」
章「当たり前だろ…。恋人である俺を差し置いて…羨ましい」
芙「確かに。よく考えたら、今いっ君は可愛いミニスカサンタさんたちと密室で3人きり…。翔菜ちゃんとひよりちゃんだからまだいいですけど、彼女としてはけっこう複雑な状況ですね…。写真にときめいている場合じゃなかったですか。私もミニスカサンタで乗り込むべきでしたかね?」
桜「まぁまぁ、あの3人なんだから心配しなくてもいいだろうし、羨ましいなら、明日直接着て見せてもらえばいいじゃない。2人きりで直接会うんだから、いくらでも今日の分の取り返しが効くわけだし。2人とも、明日はクリスマスデートなんだろ?」
章&芙「「…」」
桜「え、何?」
章「…桜也、目がマジすぎて怖いぞ。お前は一体、何を取り返そうとしてんだ?」
芙「本当そうですよ。ひよりちゃん逃げてって言いたくなるくらい、目が本気でしたからね」
桜「いや、別に俺の場合は何かを取り返そうとしているわけじゃなくて、ひよが『いつきが翔菜のミニスカサンタにばっかり鼻の下伸ばしてて、私のことは褒めてくれない(泣)』ってメッセージしてきてすねてるから、明日は全力でアフターケアにあたらないとなーって思ってるだけだよ」
芙「…へー」
章「ほう、いつきの奴、人の彼女のミニスカサンタを生で拝んだあげく、鼻の下を伸ばすとはいい度胸だな…。今度あったとき、どうしてくれようか…。クソ、あいつ、やっぱり羨ましい…」
芙「やっぱり私、倉地君の言うとおり、明日全力で今日の分のいろんなものを取り返します! いっ君、絶対に逃がしませんよ…」
桜「わー、いつき逃げてー。ていうか、章人は怒るか羨ましがるかどっちかにしなよ(笑)」


いかがでしたか? どのカップルも、クリスマス当日にどんな1日を過ごすことになるのか楽しみですね。全体的にいつき君が可哀想なことになってますが、ミニスカサンタ姿の女の子2人にトナカイの角やらサンタ帽子やらかぶせられてはしゃぐクリスマスイブなんて、字面だけなら夢のようなシチュエーションですし、1番美味しいポジションだったとも言えなくはない…よね!
結局、ひよりちゃんはトラブルメーカーだったようで、しっかりいつき君のことが芙佳さんと章人さんに伝わってしまいましたが、ひよりちゃんは桜也さんに愚痴をこぼしただけで他の2人に伝える意図はなかったんじゃないかなーと。つまりいつき君を追い込んだのは、ひよりちゃんの愚痴を2人に伝えた桜也さんなのかも?(笑) 桜也さんが無意識だったのか意図的に2人に話したのかはわかりませんが、今回はさくひよカップルが皆をいろいろと動揺させる感じでしたね。
藤代的には、このあと章人さんに会った翔菜ちゃんはテレまくって可愛いんだろうなとか、ひよりちゃんはきっと愚痴をこぼすフリをして桜也さんに「ひよも可愛いよ」って言ってほしかっただけなんだろうなとか、芙佳さんはいつき君にどんなことをするのかなとか、いろいろ想像が膨らむストーリーを書くことができて満足です。
本編では、まだ6月辺りまでしか進んでいませんが、ときには現実の時間軸に合わせたイベントのお話を書くのもいいですね。本編が冬に入るのはまだまだ先のことになりますが、本編では今回の特別編を広げたクリスマスストーリーをお届けする予定ですので、お楽しみに♪

さて、今回はこのくらいで失礼いたします。
このショートストーリーが、貴方のクリスマスイブに彩りを添える1欠片になれていたら嬉しいです。
では皆様、今日も素敵な読書ライフを。

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