こんにちは、藤代です。
今日は、私のお気に入り小説の一つ、「浅草鬼嫁日記シリーズ」について語りたいと思います。
こちらの作品は、友麻碧先生著、富士見L文庫より、現在9巻まで出版されている現代もののあやかし小説です。
かつて平安の世を騒がせた酒呑童子と茨木童子という伝説の最強の鬼が、実は夫婦で、その強大な力と記憶を持ったまま人間として現代の浅草に転生したという設定が面白くて読みはじめました。
読んでいくと、茨木童子の生まれ変わりである主人公のまきちゃんが、最初は元気で勝ち気で最強の女子高生なんですけど、茨木童子時代から夫である酒呑童子を、文字通り身を焦がすほどに深く強く愛し、今も酒呑童子の生まれ変わりであるかおる君を愛し続けていて、その愛が恐ろしいけど美しくて、彼女の愛の渦に飲まれてしまいそうなゾクゾク感を味わえる、クセになる作品です。
基本的に暴走しがちなまきちゃんのストッパーになったり、常識人のツッコミポジなかおる君も、まきちゃんに何かあると感情が乱れまくって、本当はまきちゃんに負けない強い愛を持ってるところもいいですし、酒呑童子と茨木童子時代の家臣や眷族のあやかしたちが千年前から変わらず一途に忠誠心を持ち続けていたり、千年前の戦いで敵だった者も味方だった者もあやかしも人間も関係なく、再びまきちゃんたちの周りに集結して、過去の制裁や新たな事件が巻き起こるけど、千年前は敵だった者が味方になったり、あやかし対人間というシンプルな構図では無いところもいいです。
作中には、幸せを守るための3つの嘘を、真の幸せのために暴いていくのですが、どの嘘も泣けますし、三つ目の嘘に関しては、読んでいて苦しくなるほどでした。
いろんな関係、立場、形の愛が描かれ、読者の心をぐらんぐらん揺さぶる、力強い小説だと思います。
まだ読まれたことのない方には、ぜひ読んでみていただきたいです。
読まれたことのある方、私の感想、共感していただけましたでしょうか?
今回は、このくらいで失礼致します。
では皆様、今日も素敵な読書ライフを。