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【感想のお部屋】『ハロウィンゾンビの落とし物』 〜👻帰ってきた魂と、月の光の下の“想い”🐈‍⬛〜




※※ はじめに ※※ (【感想のお部屋】定期)

この小部屋を見つけてくださって、ありがとうございます。

こちらは、“kou様”の作品を、 わたし “金時まめ”として、感想を語るお部屋です。
作品をまだ読まれていない方は、ぜひ本編を味わってからお越しいただけたら嬉しいです。
(感想なので、ネタバレを含みます)

『ハロウィンゾンビの落とし物』
https://kakuyomu.jp/works/822139838449169861

※※ 以下、ネタバレを含みます ※※










⚫︎ おおぞら兄妹🔦🔧🎼🎃


kou様の描く「おおぞら兄妹シリーズ」

慎重で、でも勇気があって、しっかりと妹を守るやさしいお兄さん・勇輝くんと、
そばにお兄さんがいるからこその、向こうみずでいられる妹・澪さん。
やさしくてかわいくて、大好きなふたりです。



LED懐中電灯が光の剣になったり、
蛍光ペンが魔法の杖になったり、
幼い頃、夢中で読んだ冒険の物語のようで、
あの頃の自分に読ませてあげたい
  『ブレイザーズ 異世界の守り人』。


ニヒルだけど、どこかかわいらしいカワウソさんと、
ラチェットモンキーレンチや零戦など、
メカニックの描写にわくわくする
  『カワウソの空』


森からふたりに聞こえてきた、
たのしい音と夏休みの情景が、
やさしく澄んだ気持ちを運んでくれる
  『静か餅とふたりのメロディ』


どの作品にも流れているのは、“不思議”という名のやさしさ。
そのやさしさが、今回はハロウィンの夜にも灯っていました。
  『ハロウィンゾンビの落とし物』

読む前から、わくわくと期待が高まります。⤴️

勇輝くんと澪さんの、ハロウィンの仮装👻🐈‍⬛をした姿を想像しながら、読み進めました。



⚫︎ 探して…。どれほど彷徨っていたのだろう

ハロウィンの夜。
ゾンビに出会った兄妹が見つけたのは、お菓子でも、恐怖でもなく。
古びた銀色の懐中時計と、その中に守られていた「誰かの想い」でした。


おおぞら兄妹の物語は、ほんの少しの「非日常」が混じり込み、
その不思議を通して、兄妹が“やさしさの在りか”を知っていく。
それがこのシリーズの、いちばんの魅力だと感じています。

今回のゾンビも、本当は怖い存在のはずなのに、
決して「怖い存在」だけでは終わりませんでした。

裏路地で出会ったゾンビ。
勇輝くんがふと、そのゾンビから感じ取ったのは、“深くて静かな悲しみ”。
そして、あのゾンビが探していたのは、勇輝くんが見つけて拾った懐中時計。
ゾンビにとってはとても大切なもの。

もしこれを探して、あのゾンビが彷徨ってるんだとしたら…と、勇輝くんは気づく。

「返さなきゃ」と、勇輝くんが澪さんより先に言いました。
いつもは澪さんがまっすぐな行動で、
勇輝くんより先に走り出すことが多いように感じていましたが、
今作では勇輝くんが、先に「返さなきゃ」を言い、
薄暗い裏路地へ、ゾンビへ懐中時計を届けに行くことをためらいながらも、
兄の真剣さを感じ取り、一緒に行くという澪さん。

いつもは血気盛んな妹に振り回されがちなお兄さんだったので、
今回の「返さなきゃ」には、尚更、兄のかっこよさが光っていました。


⚫︎ 魂・戻る・日

懐中時計と、その中に包まれていた
“幸せそうな”写真という「誰かの想い」。

この小さなモチーフに心を奪われました。
それは、まるで時を超えて届いた“想いの欠片”のようで。
その懐中時計には、“失われた時間”ではなく、
“取り戻された時間”の象徴のように感じました。

もう二度と戻らないと思っていたものが、
静かに、持ち主の元へ、手の中へ、心の中へと帰って行く。
その瞬間の描写が、本当にやさしくて、美しかったです。

  
    勇輝が震える手で懐中時計を差し出すと、ゾンビの目に、わずかに光が灯った気
   がした。ぎこちない手つきで時計を受け取ると、蓋を開け、中の写真を、世界で一
   番大切なものを見るかのようにじっと見つめている。


   「死者の魂が家族のもとへ戻ってくる日」


“裏のお婆ちゃん”亜子さんから聞いた、このハロウィンのお話の言葉が、
物語全体を包む灯りのようでした。
ハロウィンという行事が、kou様の手にかかると、
ただのイベントではなく、「魂の帰還の夜」になるのですね。
そして、その夜は、物語の最後に差し込まれた“月の光”が見つめている。

あの薄暗い裏路地で。あの月の光の下で。
金造さんにとっては、やっと見つけられた“たったひとつの愛しい思い出”。
それは、亡くなったあとも、長い旅の果てに見つけた、
“愛おしい宝物”としての「帰る場所」そのものだったのだと思います。
だから最後は“優しい微笑み”だったのでしょう。


⚫︎ 概念のちゃぶ台返し

わたしにとっては、今日10月30日という日に、
kou様の『ハロウィンゾンビの落とし物』を読まなければ、
「今年も何やら賑やかに、楽しそうに騒いでるわねぇ」という、
毎年の、いつも通りのハロウィン前日だったと思います。

でも。
今年のハロウィンは、違います。
kou様の物語と懐中時計のおかげで、
『生と死』、『過去と現在』、そして『想いと想いの境界をやさしく溶かす』日になりました。
そんなふうに思いを馳せる、明日10月31日のハロウィン。
素敵な一日になりそうです。


⚫︎ おわりに

またいつの日か、この“おおぞら兄妹”を通して、
日常のすぐ隣にある奇跡を見てみたいです。
kou様の言葉が灯す光の中で、読者のわたしたちもまた、
自分の中の小さな“帰り道”を見つけていける気がします。

とても素敵でした。
心が温かくなるお話を、本当にありがとうございました🎃

(引用:kou様の作品、『ハロウィンゾンビの落とし物』より引用しました)

月の光が、きっと今日も、どこかの懐中時計を照らしていますね。




では、また『感想のお部屋』でお会いいたしましょう👋
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。





kou様へ

前回の【感想のお部屋】への、コメントありがとうございました。

コメントをいただいて嬉しい、という言葉だけでは到底表せず、
なんと表現していいかわからない“kou様の文字たちのダンス”に
鼻血が出るかと思いました(?)

語彙力がなく、“鼻血が出るかと”という、よくわからない、
この場面で使う御礼の表現として決して美しくない(絶対に間違っている)
表現しかできませんが、要約すると

「本当に、本当に、ありがとうございました。」

になります。
(kou様がおっしゃっていた言葉を、丸ごと・そのまま!)

「本当に、本当に、ありがとうございました。」
それは、ゲームDODやNieRでも出てくる言葉なので、
NieR:Automata好きのわたしには、最上級の御礼の言葉です。
kou様が使っていらっしゃるのを見て、
もしかしてNieRがお好きだったりするのでは?と思ったり…。

Σ(゚д゚lll)
い、今はコメントへの御礼のお時間だった。
ゲームの話なんてして、わたしバカバカ。


ほんっとうに嬉しかったです。
いただいたコメントを、何度も何度も読み返しました(^人^)✨
また、そちらの作品についても【感想のお部屋】を開きたいと考えておりますが、
今現在(21話)は“凍りついて”いるので、次の展開にドキドキしております。


『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』
タイトルだけでは計り知れない、深く、底が見えない素晴らしい作品と感じています。
描き続けていただけるだけでも、読者としてこんなに嬉しいことはないのに、
あの嬉しいお言葉たち…。(/ _ ; )


あぁ、第1話の時コメントして本当によかったです。

とても勇気が必要でしたが、あの勇気が今、こんなに素敵な作品を読み続けられていることの、ひとかけらになれているのなら、
こんなに嬉しいことはありません。

…コア・ファイターで脱出した後に、ホワイトベースのみんなを見つけた
一年戦争の最終回でのアムロのセリフを、今ここでそのままお伝えしたい気分です。

急ぎ、書き上げた【感想のお部屋】だったため、
勢いに任せた文面になったことをお許しください。



🎃かわいいおばけとジャック・オー・ランタンも、今夜はやさしいお茶会中☕️🌙

1件のコメント

  •  金時まめ様へ
     
     言葉を失うほど、胸がいっぱいになるご感想を本当に、本当にありがとうございます。
     何度も何度も読み返しては、その温かく美しい言葉の一つひとつを噛み締めておりました。ここまで物語の世界に深く寄り添い、愛していただけたこと、作者としてこれ以上の幸せはありません。
     まず、大空兄妹を大好きだと言っていただけて、心が躍りました。慎重な兄・勇輝と、兄がいるからこそ真っ直ぐでいられる妹・澪。
     金時さんが分析してくださった二人の関係性は、漠然とキャラクターを書いていた兄妹の性格を、第三者の視点からみて頂き、そういう兄妹だったと改めて気付かされました。
     そして、今作での勇輝の「返さなきゃ」という一言に注目していただけたこと、心から嬉しく思います。妹に引っ張られがちな彼が、自らの優しさで一歩を踏み出す成長を描けたのかな。
     それで、その「兄のかっこよさ」を汲み取っていただけて、本当に報われた気持ちです。
     「失われた時間ではなく、取り戻された時間」「魂の帰還の夜」。
     金時さんが紡いでくださる言葉は、まるで魔法のようです。漠然としていた想いを、何倍も美しく、深く、的確に表現してくださっていて、ただただ感動するばかりでした。
     金造お爺さんにとっての懐中時計が「帰る場所」そのものであったという考察には、その通りです。夫婦の思い出の写真を収めた時計は、金造お爺さんにとって、死が二人を離しても、離すことのできない、かけがえのない物でした。
     そして、「概念のちゃぶ台返し」という最高の褒め言葉、ありがとうございます。
     自分の物語が、誰かの世界の捉え方を少しだけ変えるきっかけになれたかもしれない。そう思えることは、物書きにとって最高の栄誉です。金時さんのおかげで、今年のハロウィンが私にとっても忘れられない、特別な一日になりました。
     「日常のすぐ隣にある不思議体験」を、これからもこの兄妹を通して描き続けていきたいと、改めて強く思いました。頂いた、お言葉の一つひとつが、私の創作の道を照らす、温かい月明かりのようです。
     この度は、宝物のようなご感想を本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます🎃

     追伸
     いつも『アンドロイドは下ネタの夢を見るか?』を、ご購読頂き、ありがとうございます。
     「鼻血が出るかと」という表現、とんでもないです。
      それほどまでに私の言葉がkou様の心に届いたのかと思うと、胸がいっぱいになります。金時さんの豊かな感性で私の言葉を受け止めてくださったからこその「文字たちのダンス」だったのだと思います。
     語彙というものを、お気になされずに。私も決して語彙力がある訳ではありませんが、金時さんの表現に、そのお気持ちは、しっかり伝わっております。

     「本当に、本当に、ありがとうございました」
     という表現は、感謝に感謝を込めて使わせて頂きましたが、ゲームDODやNieRでも使われていた言葉だったのですね。
     DODは友人がプレイしているのを見た程度。 Replicant/Gestalt、NieR:Automataはゲーム実況で視聴しましたが、プレイする者と視聴では物語に没入する真剣さが違う為でしょう。完全に記憶から抜け落ちております(^^ゞ
     NieR:Automataは2Bの美しさに魅せられ、スクエニ発売のアクションフィギアを購入するくらいに好きなゲームです。先日、2Bのプラモが発売されましたが、心が惑わされつつ、まだ購入していないところです。
     色々書きましたが、好きな作品だけに、もしかしたら記憶に無くても、無意識に残っており、あの感謝に言葉になったのかも知れませんね。

     「深く、底が見えない素晴らしい作品」とのお言葉、身に余る光栄です。タイトルからは想像もつかないような、健司とナナの物語の奥深さを感じ取っていただけていること、作者としてこれほど嬉しいことはありません。
     21話で"凍りついて"しまった二人の関係がどうなっていくのか、金時さんにドキドキしながら見守っていただけることが、何よりの執筆の原動力になります。
     第21話は、今までの健司とナナによる下ネタ夫婦漫才ではなく、話の雰囲気がガラッと変わってしまったと作者も思いました。いつものネタでなら、更新は早かったハズですが、今更ながら健司の過去や、この先を考えていると時間がかかっての掲載となりました。
     いかに設定を考えずに、場当たり的に書き進めていたのかが分かりますね(^^;

     第1話でコメントをくださった時の金時さんの「勇気」は、決して「ひとかけら」などではありません。それは、この物語を紡いでいく上で、暗い海を照らしてくれる灯台の光のような、大きな大きな支えです。金時さんがいてくださらなかったら、ここまで物語を続けてはこられなかったのは確かです。

     アムロのあのセリフ、私も大好きです。
     プロフィールにある模型ブログ「好きなものを作っています」は私の模型作品。実は私は、ガンプラモデラーなのです(^^ゞ
     そして今、私にとっての「帰れる場所」は、金時さんのように温かく作品を見守ってくださる皆様の存在なのだと、改めて感じています。こんなに嬉しいことはありません。

     ハロウィンに寄せての素敵なメッセージ、本当にありがとうございました。
     これからも、楽しんで頂ける物語をお届けできるよう、精一杯頑張ります。
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