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アンチワールド準備考察「電脳技術と国民性①」

 マトリックスや攻殻機動隊のような「仮想世界技術が実現した未来」系小説を試みる時、真っ先に思い付く世界観が「電脳化」だ。
つまり脳をサイボーグ化するという世界観だ。

 しかし洗脳や人格複製を可能とする技術が、果たして日本に普及するだろうか?
日本は薬の安全確認もすごく慎重な国だ。

 ◆

 攻殻機動隊(新劇)の世界では、日本のほぼ全人口が電脳化している。
戦争がそれを可能にさせた。
単に戦争で技術が発達しただけではない。
戦争という時代が、危険な新技術の導入を強引に加速させた。

 もし平和ボケの日本なら、電脳化の是非について悠長な議論に膨大な時を費やすだろうと思う。



 もし電脳未来小説を手掛けて、脳のサイボーグ化という世界観を採用するなら。

 それが国に普及する過程を、せめて合法化される過程を、それなりに考えるべきなのだろう。
全国民に義務化するなら世論の反発はどうなのか?
一部国民が望んで電脳化するだけなら費用は誰が出すのか?
官制か民営か?等。

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