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寄稿の詩『眠れぬ夜には、恋歌を』。

この短編はもともと自サイトで掲載し、携帯小説「フォレストノベル」にも掲載していたものでした。そのとき親しくしていた友人が、この物語のために書き下ろしてくれた詩を、ここに置いておきます。
彼女の書く詩は、FN作家さんの中で一番好きでした。ある日を境にパタリと更新やつながりが途絶え、悲しくて泣いたのを覚えています。
まさに、この物語のような出逢いと別れでした。そんな想い出の。


***

 眠れぬ夜には、恋歌を


瞬きする、一瞬一瞬を集めて
物語みたいに、真白い空に綴れたならば

夢よ、静かな眠りにつけるだろう?


嗚呼、瞬きする一瞬一瞬を集めて
君の全てを、儚い幻と呼んでしまえれば

君よ、安らかに眠れるだろう?


けれど、これは永久に終わらない歌


いずれ消えてしまう、星の数では足りない

数えきれない想い
何処にも消えやしないよ


この凍りきった涙さえ温かい月の上
君の歌声に踊ってる

凍えることすら忘れた翼は
今もなお、溶けてゆく心

流れる時を抱き締めたままに
君の夢を、大切に護る


想ひ出の舞う雪空よ

君の遠い恋歌が
彩り奏でる美しき景色


想ひ出に歌う雪空よ

忘れないよ
絶対、忘れやしない


これは永遠に私が歌う歌

終わらない記憶


嗚呼

君が今も
百億年よりずっと
鮮やかに愛しい


無限の夢
輝く色を限りなく


嗚呼、この世界が白くて良かった


***

文字だけのつながりは儚くて、ある日を境に二度と会えないなんてありふれてる。
それでも君が残した熱はこの胸に沈んで広がって、いつかは優しい想い出になっていくのだと思うよ。

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