春風月葉

街灯もない田舎町、コンビニ帰りの私の話。

タピ岡さんは少し変わった転入生、彼女によって私は少しだけ変わっていく。

太陽を信仰し、太陽に焼かれ消えていく。 向日葵は最期まで幸せだ。

長く短い紙飛行機の旅。

「恋なんて所詮は打算なんです。」と彼女はそう言った。

空白の時間、愛は安心をくれる。

線香花火の消えるとき、夏の終わりを感じる。

夏の日の肝試し、私は現実に引き戻される。

その仕事は相反する二つの面を持っていた。

幼き日の憧れに灰色を贈る。

ありきたりな一コマを裏返す。

彼女と私を繋ぐ赤い糸。

人影は黒く深い海、波にさらわれ消えていく。

その道を、日常を外れた先に。

取り残されたガラクタは天国を望む。

これは独り言、行く先を失った言葉。

偶然が私と彼女を再開させ、止まった時計は針を動かした。

追って咲く後の花にその声は届かない。

小さな懺悔の部屋、男への一つの罰。

貴方から溢れ出す愛に溺れる。

この世界は偽物だと誰かが言った。

彼女を見るとどうしても自分の醜い姿を呪わずにはいられない。

子供とはよくわからない生き物だ。

いじめは連鎖し、繰り返す。

死んでしまったらどんな言葉も届かない。

それは考えたところで意味のないこと。

そこは楽園であった。

そこは世界が流れ着く島だった。

あの子はライオン、悲しく吠える。

罪を犯してまで見たかったものはなんだったのだろうか？

彼は生きながらにして死んだも同じ。

私の手は気さくな狐、少女の絆創膏は花柄、これは私の優しい一コマ。

狂い咲く花々に狂わぬ私を重ねて。

彼は裁く、法の化身であった。

思い出して、大切な私を。

小さな相談室には今日も多くの悩みが集まる。

手を振っていなくなる。 私は置いていかれる。

機械に取り換えた身体、どこまでが私なのだろう。

私は孤独を感じる。 ここは足りないで満ちた部屋。

人々は彼女を壊れた天使と呼んだ。

黄昏が別れを運ぶ。 公園には夜がやってくる。

それは消える塗り薬とある研究者のお話。

全ては海へと向かっていた。

人の記憶は消えていくものだから、私が代わりに記録するのだ。

優しい記憶に鍵をかけましょう。

その言葉はまるで麻薬のようだった。

好意を知らない一人の少女。彼女はある人から好意を知っていくが、それを知るほどに彼女は苦しくなっていく。

鉛筆と消しゴムは仲が悪いと、私はそう思っていた。

私は愛が欲しかった。

蕾は花に恋をしていた。 しかし、蕾は告白を選ばなかった。