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無題

「へえ。体重測ってるんだ。感心感心。そうやって毎日記録つけるって大事だよな」
「うーん、でも全然変わんなくてなー」
「ま、すぐ変わるもんじゃあないよ。……って、なんだそれ。すげえな。そんな巨大な体重計、見たことないんだけど」
「なんか一番気合の入った体重計をくれって言ったらこれになってさ」
「いや、うーん、でもそのサイズはおかしいよ。それ、なんか業務用とか、工場とかで使うやつなんじゃあないのか?」
「そうかもしんないけど。便利だよ。百万グラム単位で数字がちゃんと出るんだ」

「いやお前さ、ギズモって一番の特徴は肌の色分けだろ」
「そうだっけ?」
「そうだっけ、じゃあないよ。何一色で塗っちゃってるんだよ。顔の真ん中でぱっきり分かれるだろ、茶色と白で。まだ白ならリカバリ効くのに、まったくもー、茶色で全部塗っちゃって」

「メガね……ザルだろ、それじゃあ」
「メガネザルだろ、それじゃあ」

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