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短編集「裁き」あとがき

 誰かを許す、というのはひどくエネルギーを使うことです。相手のした悪事に対して寛容になる必要がありますし、また許すという以上、その罪を忘れて良い訳でもありません。罪を忘れることと罪に寛容になることは大違いだ、ということを僕たちは解って居なければいけないのです。世界には多くの罪が蔓延り、それを裁く場所も多く存在する今、誰かが誰かを許すということはあまりにも普遍的になりました。だからこそ、普遍的であることの貴重さを今一度尊ぶべきなのでしょう。

 というわけで、「裁き」でした。自分を殺そうとした相手に死ぬなと願うのはどのような気持ちなのでしょうね。僕も一度やって見たいものです。

 それでは、読んでくださった皆さんに限りない感謝の念を表して。

2024.9.23 フルリ

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