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短編集「月夜の贖罪」あとがき

 十五夜というのはお正月、クリスマス、ハロウィンなどその他さまざまな行事よりも比較的軽んじられやすい傾向にあるように感じます。月が大きく見えるだけなのですから大して重要でもないように感じますし。しかし、昔の方々が「一年で一番美しい月」と定めた月なのですから、きっと何物にも代えがたい美しさなのでしょう。たとえそれが、懺悔の念に苛まれながら跪きたい衝動にかられつつ眺める物であっても。

 ということで、「月夜の贖罪」です。えばって立派なタイトルをつけて見はしたものの、どうにもわかりづら過ぎる感があるのではないか、と個人的に危惧しております。その反面、過去一と言っていいほどに神秘的な作品に仕上がりましたのでとても気に入っています。

 それでは、十五夜をテーマにして作品を書くことを提案してくださった親愛なる友人に感謝を表明して。

2024.9.18 フルリ

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