北方謙三 【黄昏のために】
原稿用紙15枚分で綴られた短編集。
主人公は画家。
この物語、表現描写、行間に何を見るのか。
それはまるで、見るものに解釈を委ねる、絵画のようです。
北方先生は短編について
「無駄な描写を削ぎ落とし、研ぎ澄まし、言葉を探して厳選する。
そうする事で、作家の熱量が描写として表現されるのだ」
とエッセイで述べてます。
それがどういうものなのか、作品を通して伝わってきました。
私など、しがない素人書き手でしかありませんが
自分なりに、それをどこまで出来るのか。
あと少しで完結する、現在連載中の作品の筆が進まず停滞しています。
削ぎ落とすという事は、駄文でも書き連ねるしかないのだと思います。
荒削りの彫刻の細部は、あとからブラッシュアップすれば良い。
そんな風にも思えます。