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『時空を超えて 慈愛を込めて 想いよ届け』制作秘話(ネタバレ有)&イメージイラスト

こんばんは。銀鏡です。

カクヨムコン9お疲れ様でした。
『時空を超えて 慈愛を込めて 想いよ届け』をたくさんの方にお読みいただき、また多くのレビューや★もいただきありがとうございました!

久しぶりに自作の制作秘話を綴ってみようと思います。

若干ネタバレも含みますので、これから読まれる方はご注意ください。


以下作成秘話(ネタバレ注意)
↓↓↓↓↓↓↓↓↓

①執筆のきっかけについて

 以前の近況ノートにも申し上げたように、初のSFです。
 カクヨムコン参加作品はミステリーが多かったのですが、私はジャンルをミステリーとすることにこだわりはなく、むしろ色々なジャンルに挑戦したい人です。
 もともと、パラレルワールドとか相対性理論に興味があったので、意を決してこれを書かせていただきました。
 (ただし、私は高校時代、物理が苦手で、科学的考証が充分でないことはご容赦ください(^_^;))

②カットバック形式について

 カットバック形式とは、別々の複数の違う場面を交互に見せてゆく手法のことをいいます。
 私が過去に読んだカットバック形式の作品は、村上春樹さんの『1Q84』とか、伊坂幸太郎さんの『アヒルと鴨のコインロッカー』とか、また、カクヨムでは関川二尋さんの『アトランティスのつまようじ』とか、どれも面白い作品で、私の中で、カットバック形式=おもしろい=挑戦してみたい、の構図ができあがっていました。
 そこで、パラレルワールドとカットバック形式の小説は相性がいいのではと思い、安居院と詞音の2人の視点による、時系列の異なる2つの小説が合体したような作品となりました。
 しかし、書いてみて、視点がころころ変わるため、感情移入がしにくく読み手を混乱させるのではないかと何度も不安になりました。
一方で、振り返ってみると、安居院サイドは、序盤はストーリー進行が静かな上に、相対性理論の説明など読者様が敬遠しそうな記述もあるため、学校を舞台とする詞音サイドがあることでちょっとは馴染みやすくなったのかなと、思います。
 ちなみに、安居院サイドの『Side P』とは、ポアンカレくんのPであるとともに、Present time(現在)のP。詞音サイド『Side F』は、詞音(ふみね)のFであるとともに、Future(未来)のFでもあります。

③執筆過程について

 この作品は、実は2年以上前に書き始めていました。しかし、あまりにも科学的考証が私の頭で追いつかず、8万字ほど書いた時点で、一度諦めました。カクヨムコン7、8は完全に別の作品でエントリーし、カクヨムコン9も、まったく違う作品を書いていたのですが、サグラダ・ファミリアが現時点で未完成なはずなのに、謎の映画で完成していることに違和感を見出す記述があり、先延ばしにしてしまうと時機を逸してしまうような気がして、再度チャレンジしました。
 蓋を開けてみれば26万字という、かなりヘビーな作品になってしまいました。長編小説を2つ合体しているので、致し方ないのかもしれませんが……。

④タイトル『時空を超えて 慈愛を込めて 想いよ届け』について

 かなり悩みました。
 アインシュタインというフレーズを入れて、スッキリかっこいいタイトルを途中まで仮につけていたのですが、どうしてもどこか陳腐な感じがしてしまって、最後の最後で、クサいタイトルになりました(;´Д`)
 なお、タイムリープもので『シュタインズ・ゲート』というアニメがあって、大好きでタイトルもかっこいいと思うのですが、実は、昨年の8月に見始めて、あまりの面白さとSFの格の違いを見せつけられて、拙作がつまらなく思えてしまう困った現象が起こりました。だから、シュタイン(アインシュタイン)をタイトルに付けるのは差し出がましく思えてしまい、カッコよくないタイトルにしたというのもあります。ちなみに、物語の最後で、この作品のタイトルの名付け親が判明します。

⑤登場人物について(名前)

 登場人物の多くが難読な名前です。安居院守泰は、読み様によってはアインシュタインに近くなるようにしています。安居院サイドの登場人物は、宇宙を想起させるような名前が多いと思います。
 詞音サイドは、熊本に見られる苗字をピックアップしています。詞音の苗字は閘(ひのくち)ですが、実在する苗字のようです。あまりにも難読であるため、監督に覚えてもらいやすい芸名を考え、そのおかげで、動画を観た安居院が、映画の女優が娘であることに気づかない、というギミックが発動しています。

⑥登場人物について(デザイン)

 小説なのでキャラクターデザインは不要なのかもしれないですが、他人様の作品のファンアートを勝手に描いておいて、自作を描かないのも妙な感じがしたので、カクヨムコンが終わって今更ながら公開します。
 執筆から時間が経ちすぎて、自分の書いた登場人物像をすっかり忘れてしまい、後で読み直してイラストと全然違っていて、こっそり本文を変えてしまった人がいます……。ごめんなさいm(_ _)m
 ちなみに、もし実写だとしたら、安居院守泰は大森南朋さん、閘詞音は池田瑛紗さんをイメージしています。



現在、カクヨムコン10に向けて準備中ですが、その前にKACがあるようですね。
枯れ木も山の賑わいで私も参加してみようと思います☆

8件のコメント

  • こんばんは!
    大好きな作品の制作秘話、なかなか興味深く嬉しいです。
    ありがとうございます(o^^o)

    ふふ、イラストとで良いですね!
    イメージを絵に出来るのって素敵です。

    イラストと全然違っていて、こっそり本文を変えてしまった人がいます
    ↑↑↑
    OKだと思います( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )👍




  • なるほど、と、そうだったのか! の詰まった制作ノートですね。
    今度また創作についても話したいな、と思いました。
    こういう作品大好きなので❤️
  • 力作ですね!特に今村さんがイメージ通りです♬
    制作秘話も面白かったです(^^)v
  • あきこさん

    コメントありがとうございます!
    苦労して書いた分、裏(?)エピソードも多い作品かもしれません☆

    本当に執筆に長い期間をかけすぎて、もはや最初の方に考えた設定を見事に忘れて、おかしなことになることがよくあります(笑)

    性格やルックスが変わりすぎてしまったりして、修正作業が大変です(;´Д`)
  • 関川さん

    コメントありがとうございます!

    カットバック形式の作品を書きたいと思わせたのは、『アトランティスのつまようじ』の影響、大きいです!☆
    でも拙作は『アトランティスのつまようじ』の面白さには及ばないですね(^_^;)

    創作について、いつも結構ノリで書き始めるので、あまり強いこだわりとか信念はないのですが、他の方の創作のプロセスとか聞いてみたいですね\(^o^)/
  • 黒須さん

    コメントありがとうございます!

    イメージ通りというお言葉嬉しいです。
    私も、今村さんが、いちばんイメージ通りに描けたように思います☆

    絵を描くのは楽しいのですが、書き始めると小説書く方に時間を回せなくなるのが難点ですね(^_^;)
  • わっ、見逃してました……!
    制作秘話、興味深く拝読しました。タイトル、最後の最後でじわっとくる良い題名だったと思いますよ!

    そして、すごいっ!イラストみんなイメージ通りですね(*´Д`*) 詞音ちゃんも今村さんも美しい……!

    まもなくKAC、私も参加できたらしたいです(フラグ)
    気楽に楽しみましょうね〜!
  • 陽澄すずめさん

    コメントありがとうございます!
    タイトルは本当に悩みました。
    今でももうちょっと洒落た良いタイトルがあったんじゃないかと、心残りがあります(^_^;)

    イラストもお褒めのお言葉とても嬉しいです!
    女子2人は、割と描きやすかったですね☆
    アイビスペイントは我流ですが、執筆の良い息抜きになっています!

    KAC楽しみですね!
    すずめさんの短編もまた、とても完成度が高いので、勝手ながら期待してしまっています(*^^*)
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