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以前からと最近気になること

9月も中旬でありながら、今も尚暑さが厳しい日々が続いていますが。
現在連載中のファンタジーを書きながら気になること。
自身の作中でも変だなあ、などと思いつつも己のことは棚に上げ、他者の作品で気になることが幾つかありまして。

・治癒魔法
 医学では治癒とは治ることを指す言葉です。完治と同じ意味を持ちます。
 病気や怪我を治癒させる、とは言いません。病気や怪我を治療するが正解。
 治ることなので治癒魔法を治療のように使うのは間違いですね。
 なぜか治癒が蔓延っています。
 治る魔法って施した時点でそれは治療なのです。

・冒険者が持つ武装 1
 中でも剣。
 巨大な剣を女性も男性も軽々振り回す、そんな描写には事欠きません。
 ですが、それらの重量を考えたことはあるのでしょうか。
 材質はファンタジーならではのものも多数ありますが。
 重い、軽い、と言った表記はあっても具体的な重量は不明。
 感覚でしかないわけですね。
 雑だなと。

・冒険者が持つ武装 2
 メイン武装で剣を持つキャラは多いです。
 ですが、サブの武装を持つキャラはあまり見かけません。
 長丁場の冒険に旅立つ冒険者が、片手剣を一本だけ装備。
 失わない、壊れない、いつでも手元にある。
 とても安直ですしご都合主義ですし現実味がありません。

・空間収納(異空間や亜空間なども)
 あると便利だなあと思える能力ですが。
 それ、どこの次元に収めているのでしょう?
 四次元ポケット並ですが、ポケットすら不要な宙に向かって物の出し入れ。
 それ、どこに繋がっているのでしょう?
 物を持たせず済むので楽ですが、安直すぎると思ってしまいます。

・魔法
 ファンタジーならではの未知なる力です。
 想像力を掻き立てる花形とも言えますね。
 でも多くは炎や風、水に土と現実にあるものだったりします。

 炎の魔法は全てで温度が不明です。何度あるの? と気になるわけでして。
 温度なんて考えもしないのでしょうけれど。

 雷系の魔法なんて、もっと酷いものがあります。
 避けることが可能なのですよ。凄いですね。
 雷が至近距離で発生したら、到達する時間がどの程度か考えないのでしょうか。
 雷の平均速度は大気中で秒速150㎞あるのですが。
 つまり仮に3㎞の距離ならば0.02秒しか掛かりません。
 数10m先ならば気付く前に到達してますね。
 人の場合の反応速度は限界が0.1秒と言われています。

 風魔法も切断となると、どうなのかですね。
 真空状態で皮膚が裂けるとか、現実には無い、が見解なのですが。
 風を圧縮して刃のように、とかもあり得ません。
 圧縮しても拡散しやすいので、届いた頃にはただの爆風。
 まあ、魔法なので何でもありなのでしょうけれど。

 水で切るのも同様ですね。水だけで切れるものは樹脂や木材等柔らかいものです。
 研磨剤を混ぜたアブレシブウォータージェットもあります。
 これは硬質な金属の切断や加工に使います。チタンやセラミックも。
 切断にどれだけの水圧が必要かなど、考えもしないのでしょうねえ。

 凍らせる魔法も何度で凍らせているのか。
 絶対零度なのか、マイナス20度や40度程度なのかですね。
 絶対零度の世界は原子の動きが完全に停止した状態のことです。
 理論値であり現実には到達不可能とも言われています。
 分かってて描写しているなら良いのですが。

・魔物を食べる
 えぇぇぇ!
 それ食べられるものなの?
 食べると激しく害をもたらすものもありますが、多くは食料になっています。
 ドラゴンも食べ物です。
 まあお伽噺でも人魚の肉で不老不死とか、昔からありますが。
 少なくとも得体の知れない魔物を、グルメ漫画よろしく食べたいとは思いません。気持ち悪い。

・貴族と平民が同じ学校に通う。
 身分差がある世界なのに同じ学校?
 帝王学と言うものがあります。元は皇帝など権力者のための教育ですが。
 今は家柄や伝統のある家系の子に施す教育、とも言われていますし、経営者にも時に必要かもしれません。
 そんな貴族に必要と思われる帝王学。
 学ぶものが違うのに同じ教室に貴族と平民。
 身分差を軽く捉え過ぎているきらいはありますね。
 もしくは何も考えていない。

・どこに行っても風呂がある。
 物語の舞台は中世風なのに日本式の浴槽や猫足バスタブ。
 猫足バスタブは19世紀に入ってからなんですが。
 トイレもそうですし水道まであったり。
 時代背景と、そこにあるものがマッチしてません。
 一切の時代考証も無く雑だなあと思いますね。

・なんでもエール
 まあビールのことなのですが。
 ただ厳密には醸造方式の違いもあります。上面発酵と下面発酵ですね。
 前者がエール。後者がラガーとも呼ばれます。
 因みにエールをラガービールの如く飲む、そんな描写には事欠きませんが。
 楽しみ方には大きな違いがあります。
 香りや色をじっくり楽しむ、ワインに近い楽しみ方がエール。
 ゴクゴクと勢い飲むのがラガービールです。
 知らずに書いてる人多数だと思いますね。

 それにしても魔法と言っておけば、あらゆる物理現象を無視できるわけで。
 魔法と言っておけば済むフィクションの世界。
 書き手としては楽この上ないですが、リアリティがとことん失われるので。
 ある程度は現実に即した面も欲しいと思いますね。
 それが制限となって、更に面白い作品になればと。
 私には、どうやっても面白い作品は書けませんが。

 以上、気になること、でした。

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