あの……おぼえてますか? 旭 晴人です。すみません。
……すみません。
ご無沙汰早々平謝りで申し訳ありません。長らく顔を出しておりませんでした。
どれくらいご無沙汰かと言うと、前回の近況ノートがたっぷり11ヶ月前で、それによると僕はカクヨムコン3で3部門大賞受賞&賞金300万ゲットらしいです。黙れって感じですよね。(カクヨムコン4すら間に合わなかった)
色々と遅れすぎましたが、生きています。しっかり教員生活楽しんでいます。このノートも一体どなたが読んでくださっているのか未知数ですが、目に留めてくださったあなたのために、心を込めて書いています。
まず、働くヒト小説コンテスト大賞作品、拙作「Blind Blue」。無事、2018年4月25日(いつの話やマジで、いい加減にしろ)より全国の書店さまにて、「ドルフィン・デイズ!」(角川文庫)に改題し発売されております!
これに関しては本当に、途方もない運と縁に恵まれたとしか言いようがありません。感動したという声をたくさんいただいております。本当にありがとうございます。
間違いなく面白いことだけは保証しますので、未読の方、既読の方問わず最低二冊は買っていただけたら幸いです。
それともう一つ。巷で人気な"せやろがいおじさん"の「教員の労働環境ブラックすぎぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーー(カメラ引いて絶景パァン!)」でもお馴染み、割と多忙な教員生活ではあるのですが。
執筆、続けております。
人間欲張りな生き物で、「神様、私、人生で一冊でも自分の本が出せたら死んでもかまわないの」と思っていた僕ですが、いざ一冊目を出すと「デュフ、二冊目、だ、出したいっ、デュフフフ」と思ってしまいました。
というわけで、過去の僕がカクヨムコン3でトリプル受賞する予定だったらしい三作品に加えて、新作を一つ、計四作品を少しずつ書き進めております。
今回は、現在一番力を入れて執筆している新作、「アカネウォーカー〜1万人の異世界召喚〜」についてご紹介させてください。
この作品は、「本当にあるかもしれない異世界」がコンセプトです。
異世界モノって今や掃いて捨てるほどありますけど、僕はずっとこのジャンルが苦手でした。というのも、この手の作品に出てくる異世界って全部"同じ"なんですよね。
エルフがいて、魔法があって、魔王がいて、ゲームみたいなステータスがあって。いくつかのテンプレートに準じて、世界観があえて固定されています。だから、"説明不要"なんです。主人公が「これがラノベとかでよくある異世界召喚ってやつか」とか、異世界の地を踏んで2秒で言い出す作品もあるぐらいです。
そういうジャンルを否定はしません。ゲームや漫画を消費して育った時代の僕らの頭にあるデータベースに、直接訴えかけるテンプレの異世界は受け入れやすくて、心地よく読めると思います。
でも、そんな異世界は、絶対に存在しないと思うんです。
例えばですが、ゴブリンって人間が創作した空想の生き物ですよね? ファンタジーとかでよくあるやつ。
ここと異なる世界に、ゴブリンと似たような特徴を持つ生き物がいたとしましょう。けど、そいつがその世界で「ゴブリン」という名前で呼ばれている可能性は限りなくゼロに近いはずです。なぜなら、ゴブリンという名前は、僕らが考えたから。
僕は、今でも、異世界は絶対にあると思っています。この世界だけが唯一無二だと考える方が不自然だからです。
本当に異世界があったら、そしてそこに、自分が迷い込んでしまうとしたら。それを空想するのがファンタジーだと、僕は思います。
だから、「アカネウォーカー」はそれを壊さないように書いた、僕だけの異世界モノです。
皆さまも是非、お読みいただいて、こんな世界が本当に、どこかにあるかもしれない、そう思っていただけたら幸せです。