秋野てくとです。
年末のあいさつらしきものを書きたくなったので書きます。
今年は過去で一番小説を書いた年だと思います。
そのおかげで私の小説を楽しみにしている人、言ってみれば「ファン」と呼べる人が生まれて、今も更新を楽しみにしてくれているのが嬉しくて仕方ありません。
※「ファン」と言ってもシェンの師匠である武の極地ではないです
まずは『おとカド』。
私が子供の頃に夢中になった、遊戯王の原作漫画のようなカードバトルを……つまり、既製品のカードゲームを売るためのタイアップではない、カードを題材にして純粋に読んでいる人をわくわくさせるために書いた作品を実現した作品です。
オリジナルの分野ではこれまでにないジャンルの作品のため、困惑や無理解と衝突することもありましたが、私が面白いと信じたものを「面白い」と感じてくれる人が現れてくれたのが嬉しいです。
現在はカクヨムコン投稿作の作業でお休みしていますが、そちらが終わり次第再開する予定なので、来年も楽しみにしていてください!
次に『創作論お姉さん』。
おとカド2部の構想として「創作論」をテーマに考えていた内容を、ちょうど『こえけん』のコンテストがあるためにまとめて書いたものですが、書いていくうちにどんどん私の魂のバイブルである島本和彦先生の『吠えろペン』に近づいていった上に、なんと連載中に島本先生本人から「遠慮してないでもっとやれ!」と激励される出来事がありました。
私と島本先生はツイッターの相互ではあるものの、基本的には雲の上の先生とファンボーイの関係性でしか無かったので、これを書いていた数日間は自分が『吠えろペン』の登場人物のようになった体験がありました。うぬぼれるなよ。
私の来年の目標の一つに「プロの作家として、島本先生に私の作品を問う」というものが出来ました。
最後に『ダン母』。
せっかくカクヨムコンに挑むのならと、流行ジャンルである「ダンジョン配信」と「最強お母さん」を組み合わせたガチガチの賞レース狙いの作品です。
とはいえ、結局のところテンプレを使っても作家性は出てしまうもので、読んでみたら「ああ、いつものか」となるかもしれないです。せめてガワだけはキャッチーにしようと。
こちらは長編投稿の下限ラインである10万文字を目標にした短期連載になりますので、連載中はガンガン応援よろしくお願いします!
本気でカクヨムコンを取りに行っている作品なので、これで負けたら単純に実力不足ですね。
電磁幽体さんの話をします。
今年の電撃大賞にて大賞に輝き、先日、逝去の報があった作家さんです。
電磁さんとの付き合いは決して長くないです。
人となりについてもほぼ知りません。知る前でした。
ツイッター上でのやり取りはちょくちょくしていました。
いわゆるリツイート会話、エアリプ会話といった形でしたが。
知り合ったきっかけは覚えていませんが、相互になってからしばらくして、おとカドをとても褒めてくれました。特にネーミングセンスや言葉選びを褒めてくれたのが嬉しかったです。私も密かに得意に思っていた分野でした。ダン母の主人公であるリョウちゃんのキャラクターにも反映されています。
カクヨムの方でレビューを書いたあと、なろうに移植したときに「カクヨムのレビューは適当すぎたから」と言って即座に詳細なレビューを送ってくれたのが面白かったのを覚えています。
そんな電磁さんが電撃大賞に輝きました。
結局、電磁さんには言えず終いでしたが、私はある理由から電撃大賞を意識的に避けていました。逃げていたといってもいいです。ライトノベル世界の最高峰と呼ばれる賞です。祝福する気持ちもありましたが、嫉妬する気持ちの方が大きかったかもしれません。
いつか、自分が作品を出すときには帯を書いてもらおうかな、なんて考えてもいました。
全部、言えていません。
亡くなったと聞いたときは何かの冗談だと思ってましたし、今もそうです。
それから色んな方が電磁さんの話をするのを聞いて、つくづく、何も知らなかった、何も知る前に終わってしまったんだと実感しました。
悲しい、というのも違う気がします。
でも悲しく思えないことを悲しく思う気持ちがあります。
今年、小説に打ち込んだことでファン(武の極地ではない方の)が生まれました。
来年も小説に打ち込んでいきたいと思います。
楽しいからです。
来年もよろしくお願いします。