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『だるま飼育日記』感想

 前回、
「作者さんに誤字脱字についてどうしても突っ込みたい時はどうすればいいだろう……」「レビューで誤字脱字書くなって明言されているしなあ……」
 と考え込んでいたのですが、「近況ノートで〝感想〟を書けばいいのでは!?」という結論に至りました。

だるま飼育日記/えんぴつ堂様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880341034

 タイトルで引かれる方も多いでしょうが、そういうお話です。だるま青年が幼女に飼育される! ホラーカテゴリを見ていて「おっ」と思ったのですが、中々夢中になりまして、一気に読んでしまいました。
 ヒロインが幾つかはよくわかりませんが(一気読みしたので私が少し見落としたのかもしれません)、幼くピュアな少女が、ピュアで善良なまま邪悪な女主人へと成長していきます。
 個人的には凄く面白くてたまらないし、続きが楽しみですね。どんな落ちになるんだろう?
 ただまあ、いくつか残念に思う点があるので、レビューでは書けなかったそれを記します。

・誤字脱字が多い
 気持ち的に星三つつけたいところを一つに減らした主な理由は、ここになります。
 初期はまだそれほどでもないのですが、最新更新分(13話)とか、数行置きに誤字か脱字(ほとんどは脱字している)があるのはちょっと酷いのではと思います。一度読み返せば、さすがにボロボロ見つかるレベルだと思うのですが……。
 ただ、内容のせいか、そこも含めて「味」として感じられるのが面白いところですね(「気おつけ」が短期間に連続して登場してくるあたりは、意図してやっているのかと悩みます)。
 その他、地の文・会話文に関わらず、行頭が下げたり下げられなかったりという不思議な処理が散見されます。これは意図がよくわからないのですが、原稿用紙の作法をWeb小説にどこまで適用するかという疑問もあります。が、処理の統一はあったほうがいいのではないかというのが個人的な思い。
 また、初期だけなんですが文字化けが一つしつこく出てきました。文脈的に「噛」の字だと思うのですが、常用外の変わった漢字を使われているのでしょうか?
 あ、あとこれは前回の近況ノートにも書いたんですが、「――」が軒並み「__」になっているのも不思議ですね。
 カタカナが時々(主に擬音)半角で表記されるのも気になります。が、「コヒューコヒュー」なども味わい深い効果があり、間違いとは言いづらい感じ。

・主人公(だるま青年)の胸中が分からない
 最初のころは、時折彼のモノローグが入っていたんですが、いつからかそれがさっぱり無くなってしまいましたね。「ああ、この無茶苦茶な状況をどう思っているのかなあ」という楽しさがあったのですが、寂しく思っております。
 ストックホルム症候群なのか、段々とヒロインになついていくのはいいのですが、なぜあそこ(冬の池)でああいう行動を取ったのか……確か彼のモノログーが出たのは、これに関する行動についてが最後だったかな。帰れないと諦めたから服従することにした、とまでは読めるのですが。それを通り越してやたら献身的なのが気にかかります。
 これは私の読解力不足のなせることかもしれませんが、後半、主人公が「だるまにされた青年」ではなく「賢い犬」にしか見えなくなってきてしまいました……。

 とまあ、色々書きましたが、カクヨムでこれまでレビューつけてきた中ではダントツに続きを待望している作品です。作者様は肩を痛められたそうで、どうぞご自愛いただきたいところ。

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