今度、音楽関係の本をZineとして出すのだが、内容が50年も前の話だったり、30年前の音楽制作の話だったりで、そうなると当事者の記憶がけっこう曖昧だったりする。
「現場にいた自分が、この目で見た!」
なんていう風に、鼻息が荒くなるAさんもいる。
しかしそこは微妙な力関係があって、若いBさんから、
「それは違う。だってあの時はこうだったし」
と反論されると、シュンとなって引っ込まれるケースもある。
だからといって、Aさんが間違いかというとそうでもないと私は思っている。
結局、微妙な力関係によって「あの時はこうだった」と決まってしまうのか。
と思っていたら、思わぬ方向からご意見をいただいた。
「目次に書いてある、見出しのタイトルや数字が揃っていなくて気になる」
これには焦った。
確かに、横書きで書かれた文章を縦に見た場合、升目に書いたようには揃っていないし、そのフォント自体、そもそも数字の横幅が揃っていない。
かといって、数字を左に寄せると、文字はガタガタになってずれてしまう。そこを調整しようにも難しいのであった。
本の中身でなくて、そこに注文がつけられるとは想定外だった。
仕方ないので「Word使いこなし入門」みたいな本を図書館で借りてきて、1ミリの半分くらいのずれを修正している。