「バターになってしまう掌編集」は全七話のつもりだったが、もうちょい延長して、全十話になるかもしれない。
ここまでシンプルでナンセンスな話を書けて、自分としては実に嬉しい。短いものだと100文字もないので、全部を足しても原稿用紙数枚分である。
文学性とか、整合性とか、そういうものに配慮せずに好き勝手に書き散らす、というのが自分の理想の一つであるし、そもそも小説というより、浅倉久志の提唱していた「ユーモア・スケッチ」的なものが好きだったので。
何だか心の故郷に帰ったようで、気持ちが安らぐ。変な話を書くとホッとするというのも妙な心理だが、実際にそうなので仕方がない。