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単行本(安い)<文庫本(高い)の巻

仏教関連の本を読んでいたら、水上勉の「一休」は素晴らしいとあったので、調べると「一休」「良寛」「沢庵」など、仏教関連の文庫が何冊か出ている。

水上勉には「禅とは何か」という総合的な本もあったので、こちらも調べると文庫では1,000円くらいである。ところが単行本で「水上勉自選仏教文学全集」の1巻にこれが入っており、他にも何作か収録されていて古書だと280円(+送料350円)くらいであり、こちらの方がずっとお得ということになる。

こういうことは最近、少しも珍しくない。川端康成や泉鏡花の場合、絶版になっている文庫がうんと高くて、20-40年前くらいの単行本や、全集(揃い)の方がずっと安いケースすらある。

しばらく経つとまたこの傾向は変わるかもしれないが、古い文庫よりは単行本の方がずっと安いのだ。

私の中学生頃の感覚だと、文庫の値段は薄くて180-250円くらい、普通の厚さで300-400円くらい、びっくりするほど分厚いもので800-1000円くらいが限度だった。それが今ではそれぞれ二倍以上になっているので、そりゃ本が売れなくなるわなと思う。


*ちなみに水上勉の「禅とは何か」は職場近くの図書館にあったので借りてきた。

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