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執筆日記 手が止まる時、構想が進む時の巻

昨日の夜は本文を書く予定だったが、第一章の「2」がどうしても書けず、手が動かないまま時間ばかりが過ぎてしまった。

こういう独特の進まなさ、止まり方というのは何かがある。

理性では、

「予定通りに行けば、第一章の2を書いて、翌日は第二章へと書き進めるはずだろう?」

「せめて最初の一行と、終りの二行だけを書いて、明日はその間を埋めれば?」

と自分にアドバイスするのだが、頭にガスが溜まったようになって一文字も書けなかった。

ただ「やらなければ」という焦りだけで一日が終わり、疲れた。

しかし、寝て起きたら爆発的に、懸案の中盤あたりのプロットがサーッと組み上ってきた。

これまで、主要人物A、B、Cの動きはほぼ決まっていたのだが、中盤でD、E、F、Gさんはどうするのか、何を考えてどう行動するのか、細かく詰め切れていなかった。

それが全てきれいに「できた!」「整った!」「見えた!」という実感を伴って、合理的で意外性のある流れや場面が、幾つも浮かんだ。

自分で出題した難問を、自分で解いたようなものなので「解けましたー!」と飛び上がるのも自分、採点でマルをつけるのも自分なのだ。それでも実感として「これが正解」と思える。

骨格で言うと、背骨や腰のあたりが急にガッチリと固まったようで、今までふらふらしていた状態から格段に進み、ほぼ完成の域に達した。

あまり興奮したので、朝4時頃に概要をメモしていって、疲れてまた寝て、また起きて、別の角度からもまた補足を思いついて、あれやこれやと2000~4000字ほどメモする。

これは明らかに「カリ城」を見た影響と、昨日の鬱屈の結果かと思うとたいへん喜ばしい。

やはり理性でゴーサインを出したつもりでも、手が動かないという状態には理由があるのだろう。

無意識の方で、

「今、ちょっと考え中だから変な風に書いちゃ駄目!!」

と止めていたのではないだろうか。

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