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「大泉黒石:わが故郷は世界文学」を読了の巻

四方田犬彦の本は、文章の波長が合うせいかすぐ読める。読んでも苦にならない。という訳で大泉黒石の評伝は読了した。

最後のページには「何国誰某への影響といった安易な伝播論を口にしたいとは思わない」という一節があり、ギクッとした。

というのは自分が読むものや書く物、ひっくるめてどれもみな興味はほとんど文化の影響や伝播に関するものではないかと、ぼんやり考えていたので。

しかし本文中には様々な作家との比較があり、セリーヌ、夢野久作、久生十蘭、石川淳、埴谷雄高、中上健次、平野威馬雄などなど、名前だけでもかなり凄いメンバーなのであった。

とりあえず、6月から8月までかけて書く予定の話の大筋がまとまってきたので、もうちょい今月の残り半月ほどは下準備と読書に励みたい。

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