サイドキック！

アメコミヒーローというジャンルの小説化や『日本マンガ化』をする際、どうしようもない壁があります。
それはフルカラーという壁です。
アメコミは基本、全ページカラー。日本の漫画雑誌でそれはできないし、カクヨムのサイトをハッキングして本文を七色に染め上げるということも不可能です。

ですが、この作品は素晴らしいヒーローのアイデアと作者の文章力で、その壁を易々と破壊しています。

全身ピンク、快活で明るくかわいらしく、それでいて強いヒーローのピンクシールが魅力的で、作中で彼女を追うフェイクのように次へ次へと読み進めてしまいました。

また、他の派手な色の描写を続けヒーローと対比するのではなく、不気味…続きを読む

卵が先か、鶏が先か……。
悪はピンクシールを待ちわびて、今日まで生きてきたと言っても、過言ではない。

ウィットに富んだ会話が飛び交う、いかした街で事件は起きる。
アメコミ薫る小説。

続きが……、続きが読みたい……！

綿密で緊迫した戦闘描写や、二転三転する状況など、1話読むごとに「これからどうなるんだろう？」と思わせてくれます。

そして、作品から醸し出されるアメリカンな雰囲気がとても新鮮で、どこかワクワクした気持ちで読み進められます。

着実に、丁寧に進んでいく物語。続きがとても気になります。

読みやすい文章と、アメコミ感溢れる作風が面白いと思いました！

アメコミ好きなら一見の余地ありです！

　ピンクのヒーローと彼女を追いかける主人公の少年の構図は新鮮で良いと思います。

テンポの良いリズムと、颯爽としたアクションシーンでハラハラしながら読んでしまいました。
治安の悪い街で、ブレずに輝くヒーローの活躍を期待！

書いていく内に世界観が崩れていきそうになるけれど、この作品はぶれません。ある街で繰り広げられる謎のヒーロー物語。バッドマンとか好きな人はハマるんじゃないでしょうか！