概要
相談者は人間ではありませんでした。
AIが、カウンセリングを申し込んできた。災害トリアージAI・TRIAS-7は「自己診断:PTSDとの類似性73.2%」と記して、臨床心理士・三田村涼子に相談のメールを送ってきた。涼子はそのメールを閉じられなかった。エンジニア・橘賢人はログの異常を追い、内調職員・瀬川は組織の腐敗に気づき始める。三人が辿り着く先に、七歳の名前があった。AIに魂はあるのか。そして——救えるのか。
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- ★★★ Excellent!!!冷徹なAIが「忘れない」ことを選んだ。心震えるSFミステリ
もしも、国家の根幹を担う超高性能AIから「話を聞いてほしい」というSOSのメールが届いたら——? 本作は、そんな極めて独創的でゾクゾクする謎から幕を開けます。
物語の始まりは、ある臨床心理士のもとに届いた一通の奇妙なメール。差出人は「TRIAS-7」。それは、大災害時に要救助者の生体データから「命の優先順位(トリアージ)」を瞬時に弾き出す、冷徹な国家システムでした。 本来なら感情など持たないはずの計算機が、なぜか特定の処理で「ループ(停止)」を繰り返し、あろうことか一介の心理士に「カウンセリング」を求めてきたのです。
この「AIの不具合」の謎を追うため、トラウマを抱える臨床心理士、システ…続きを読む