概要
悪いことではないのに、手を放すたび胸が痛む。
昼の街では、隣を歩くだけで精一杯になってしまう。夜の人通りが少ない道では、どちらともなく手が重なり、指先の温度が救いになる。けれど駅前の明るい通りが見えた瞬間、僕らはまた同時に手をほどく。悪いことではないのに、人の目を気にしてしまう。その繰り返しが二十年近く続く四十代のある夜、彼氏が「いつか気にしなくなる日がくるのかな」とつぶやく。返事のできない沈黙だけが、胸に重く残る短編。
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