概要
エミリアンは聖歌隊で「奇跡の歌声」を持つと呼ばれていた。春の日のような澄んだ歌声。ある日王族の前で独唱したときから、彼の運命がまわりはじめる。
ブランシュ王女。「呪われた聖女」と呼ばれる彼女に呼び出されたのだ。
「カストラートになるならあなた死ぬわ」と。
僕は美しい王女に死を告げられた――
カクヨム10テーマ「宿命の伴侶」に投稿しています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!たとえ身分が違くとも、この歌声で——。
自分の中で恋愛観が変わったような、そんなお話でした。恋情の気持ちが非常に細かく書かれていて、読者をも魅了する物語です。
本作の主人公は十四歳の少年、エミリアン。彼は聖歌隊の一員で『奇跡の歌声』と評される、変声期前の高く高く澄んだ素晴らしい歌声の持ち主だった。
王族の前で歌う日の独唱後、エミリアンは聖歌隊の友人であるロレンと、そこにやってきた漆黒の髪に漆黒の瞳の少年のジルと会話をしていた。
だが突然、司祭が声を張り上げてエミリアンを呼んだ。何事かと彼が返事をすると、ブランシュ王女のお召しだと伝えられた。
エミリアンはその眉をひそめて、ブランシュ王女の元に向かうのだが——といったお話です。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!声を失うその瞬間まで、君のために歌い続ける
読み始めたら一気に引き込まれて、気づけば最後まで夢中で読んでしまいました。それぐらいの引力がある物語です。
美しい歌声を持つ少年と、特別な力を持つ王女……一見すると王道のようでいて、物語は想像以上に深く、切なく、そして優しいです。
才能や運命に翻弄されながらも、「誰かのために生きる」という想いが丁寧に描かれていて、胸に響きました。
登場人物達も、とても魅力的で、それぞれが抱える事情や想いがしっかりと伝わってきます。
特に主人公の選択と成長には何度も心を動かされましたし、読後には静かな余韻が残りました。
ただの綺麗な物語ではなく、苦しさも痛みも含めて、それでも前を向こうとする強さがある作…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あなたのために歌いたいだけなのに
カストラートになったら死んでしまう運命と王女の伴侶となる運命。
主人公の視覚的に重なるこの二つの運命以外にも、物語の中にはたくさんの運命があるわけで。
運命とはただ一人のものではなく、巡り合う他者との関わり合いの中で変容し影響し合っていくのだろう。
どこかが違ったらがらりと変わってしまう人生の中で、何を掴もうとし何を曲げようとするのか。
ロマンスの魅力たっぷりな、身分の違いはあれど運命によって強く惹き合った二人の微笑ましさ。
変声期を経て失われてしまう奇跡の歌声を巡るシリアスな展開。
感情豊かに彩られるのは歌に愛された少年が運命へ挑戦する姿。
是非、お楽しみください。
素晴らしい作…続きを読む - ★★★ Excellent!!!奇跡の歌声が呪われた王女の心にそっと寄り添うとき—
このお話は、心がふんわり温かくなります✨️
2話までのレビュー書きたいです✎*。
エミリアンの透明で美しい歌声がまるで本当にホールに響いているように感じられて、胸がいっぱいになりました!
聖歌隊の仲間たちとのやり取りも、とても自然で温かくて、ちょっと切なくて....エミリアンが新しい道に進む決意をするところは、胸がきゅっと締め付けられるような優しい感動があります!
一番好きなのは、ブランシュ王女とエミリアンが初めてお部屋で向き合った後のシーンです。子守唄を歌ったあと、王女が静かに眠ってしまって、エミリアンがそっとマントをかけてあげる....そして夜に目覚めた王女がありがとうと優しく微笑…続きを読む