指先の使い方さえたどたどしい、大人になってさえ、ちっぽけすぎる自分。帰りたくないと思いながら、同時に帰る場所なんて思いつかないまま、織り込めない思いを抱えて。いつか分かることがあるというのなら、どうして今分からないのだろう。私は、答えがほしいのに。それは、たまたま入ったある場所での、偶然聞こえてきた会話。過去に力がないなんて、嘘だ。そんな過去を抱きしめている私だって、きっと思ったよりはちっぽけじゃない。たとえば、心がほつれたとして。それを繕うのは、ぴかぴかの針と糸だけとは、限らないでしょう?
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