なろうとカクヨム結局どちらを使うべきなの?2026版
梓馬みやこ
1.異世界ジャンル、なろうからカクヨムへ?
ここしばらく引きこもりで創作にいそしんでいた筆者の目に、こんな話題が飛び込んできました。
「男性向け異世界ファンタジーはなろうからカクヨムへ移った」
ここでいう男性向けとはいわゆるなろう系。無双、異世界転生、加えてダンジョンなどを指します。私自身は男性向けではなく万人向けでは? と思うのですが、目にした記事が割と極端な書かれ方がされていたので違和感を覚えたことが、考え直す発端でした。
確かに、カクヨムのランキングを見ると「ダンジョンばっか。カクヨムいつからこうなった」とは思っていたのですが元々オリジナル設定の作品を執筆する筆者は深くは追求していませんでした。アウェイ故にランカーになろうとか思ってない。
しかしです。もし本当に、万人向け(男性向けともいわれる)がカクヨムに流れたのだとしたら、本家「小説家になろう」は一体どうなっているのか。覗いてみると、たしかに総合ランキングは「女性向け(悪役令嬢、溺愛、後宮)」の百華繚乱。かつての「俺TUEEE」の面影は、ランキングの上位からは消えています(というか俺TUEEE自体が選別期に来ている感じはする)。
他の方が言われる「アニメ化やコミカライズと相性のいい異世界ファンタジーが消え失せ、なろう終わった」。この話は事実なのか?
そんなわけで今更調べてみました。調べたので情報は2026.1月現在で最新です。
以下、自分の疑問から紐解いたFAQ形式に基づいて参ります。
Q. なろう系異世界ファンタジーはなろうからカクヨムに本当に移動した?
A.本当。作家と作品、そして読者がセットで動いた
実際に起きているのは、単に読者が飽きて移動したという単純話ではありません。
かつての「なろう」の総合ランキングは、万人向け(以下女性向けに対し男性向け、という表現を用います)ハイファンタジーが中心でした。しかし数年前から、強力な固定ファンを持つ「異世界恋愛(女性向け)」が上位を占拠するようになります。
こうなると、何が起きるか。
読者が「今日はスカッとする冒険ものが読みたいな」と思って総合ランキングを開いても、1ページ目に出てくるのは「婚約破棄」や「溺愛」ばかり。自分の好みに合う作品を探すために、延々とスクロールし続けなければならない。この「探すコスト」が、当然楽しみを上回ります。
ネット上ではこれを「ランキングへの絶望」と呼ぶ声もありますが、あながち大げさではありません。自分の居場所がなくなったと感じた読者が離れ、それを見た作家も「ここでは読まれない」と判断し、次々とカクヨムへ活動拠点を移します。
ちなみに当時ダンジョンに興味がなかった筆者はその頃、カクヨムのランキングを見て絶望していました。
そうしてハイファンタジー勢が民族大移動をした結果が現在です。
Q. なぜ「カクヨム」がその受け皿になれたの?
A. 「読みたいものだけをダイレクトに見せる」システムが男性層に刺さった
カクヨムは、ここ数年で驚くほど「男性向け」に最適化されました。
最大の勝因はジャンル分けの徹底です。カクヨムは「異世界ファンタジー」と「恋愛(女性向け)」を明確に切り離しました。男性読者は、自分の好みのタグ(例えば「現代ダンジョン」や「追放」)を叩けば、不快なノイズに邪魔されることなく、読みたい作品にすぐ辿り着ける仕様です。まぁこれはなろうでも当然の機能でしょうがよりカクヨムが使いやすくなったという意味で最適化は進みます。
さらに、追い打ちをかけたのが「収益化プログラム」です。
PVに応じて広告収入が得られるこの仕組みは、作家にとって大きなモチベーションになります。「なろうのランキングに埋もれるくらいなら、収益の出るカクヨムで勝負したい」という実力派作家たちが移動し、その作家についていたファン(読み専)も一緒に大移動というわけです。
こうして、なろうは「女性向け/ライト層」の最大拠点となり、カクヨムは「男性向け/ガチ勢」の最前線へと、明確な棲み分けが進んでいきました。
最近はなろうにも収益化プログラムはありますが、すでに棲み分けができている以上なろうがどうのかは今後注目すべき点だとは思います。
ちなみに念のため今なろうを確認してきたら、ちゃんと異世界にも総合ランキングにもきちんと「ハイファンタジー」は食い込んでました。
カテゴリだってランキングだって、異世界(恋愛)と異世界はきちんと分かれてる。というわけで、私がつい先日見た「異世界はなろうからカクヨムの時代だぜ」みたいな情報はちょっと嘘だったようです。
未だ持ってカクヨムに流出し続けているというより、民族大移動が終了してすみ分けが落ち着き、さてどうなるか。その渡期なのかなというイメージを受けました。
Q. 読み専中心の「なろう」と、作家交流メインの「カクヨム」。質の違いは?
A. カクヨムはちょびっと「なろう化」している
カクヨムといえば、今でも作家同士が星を付け合う「お互い様」の文化が強いです。その特質のせいで交流が苦手で「書いてるだけの人」ははじかれる性質もあります。しかしなろうから大量の「純粋な読み専」が流入することで、一部ジャンルにおいては空気が変わりつつあります。
カクヨムの上位に並ぶ作品は、作家同士の交流は誤差にすぎないPVで動いているのがみかけられます。これは★の投げ合い作家同士の交流では測れない要素を確実に感じます。
カクヨムはなろうより後発でUI(システム的な使い勝手)がわかりやすく「なろうを現代的に、かつ男性向け作品にも最適化した上位互換サイト」の側面を持つ投稿サイトへとシフトを始めているのも確かなようです。
さて、ここまではあくまで表面的な「移動」のお話。
次話では、作家として見過ごせない「カクヨムの光と影」、そして「なろうの意外な粘り」について、触れていこうと思います。
なろうとカクヨム結局どちらを使うべきなの?2026版 梓馬みやこ @miyako_azuma
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