とある修道院に見習い修道女という口実でやって来た美しく高貴な奥様。その召使いのグレテ。二人がここに来るまでに起きたであろう惨劇が、ゆっくりと語られていく。描写、とくに女の人の書き込みが美しくて、反芻して映像が頭に浮かぶのを楽しんでいます。グレテが語る話を修道院の名もなき下女が語り手としてわたしたちに伝えてくれて、元より退廃的な話が又聞きの曖昧さや夢幻の境目の不確かさにますます彩られて、惹きこまれずにはいられない妖しさがあります。不穏でダークでゴシック、女性と女性の関係性にも浸れる好きすぎる世界です。
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