棒人間ズ

@Nekonyann0214

第1話 勇者パーティ、結成!

ここは棒国のバー。バーテンダーの棒人間族、『バーテン』がグラスを磨いていると、バーのドアが開き、バーテンにとって馴染み深い声が聞こえる。


???「おっちゃん、いつもの」


バーテン「あいよ!リーダー。調子はどうだ?」


バーテンが声の主である、赤い帽子をした棒人間のリーダーという名の少年に問う。


リーダー「ああ、いつも通り元気さ!」


リーダーが元気良く答え、バーの椅子に座る。それとほぼ同時にリーダーがいつも頼んでいる、「ミルクココア」がリーダーの前に置かれる。


リーダーがミルクココアをズズズと音を立てながら飲んでいる時、バーテンが口を開いた。


バーテン「リーダー…聞いたか?またうんこ軍が攻めてきたんだ…」


バーテンが表情を曇らせながら言う。


バーテン「棒国の最南の方はもう焼け野原さ。だから…リーダーは下手なことをせず長生きするんだぞ?」


バーテンがリーダーに優しい声で言う。


リーダー「でもバーテンさん、それだとこの戦争は一切終わらないよ?この戦争を止めるには、誰かが行動をしないと何もかも変わることはないよ」


リーダーは真剣にバーテンの顔を見て、こう続ける。


リーダー「確かにその行動をするのは命がかかってる。でも、その命でもっと大勢の命が救えるんだよ?それも…敵も味方も関係なく…」


暗いムードの中、ドアが開く音がする。リーダーとバーテンが音の方へ顔を向けると、一人の棒人間と二匹の猫族がいた。


リーダー「サブ!それにねこにゃん、ツッコミ!」


サブリーダー「うるさいよ、リーダー。バーテンさん、リーダーがうるさくてごめんなさい…」


リーダーからサブと呼ばれていた緑の帽子をした棒人間族の少年がバーテンに頭を下げる。


バーテン「いいって!顔を上げろよ、サブリーダー!」


ねこにゃん「全く…リーダーのテンションはいつも高くて困ったもんだ」


一匹の特に変哲のない猫族、『ねこにゃん』が困ったような素振りをしてわざとらしくみんなに聞こえるような声でぼやく。


ツッコミ「ねこにゃん、嫌味を言うのは後にしとけよ。」


青い帽子をしたもう一匹の猫族の『ツッコミ』がねこにゃんに向けて話す。


バーテン「ったく…問題児集団が集まってきやがったな…」


バーテンがこの二人と二匹に向けてぼやく。


リーダー「問題児とはなんだ!問題児とは!」


リーダーが少し怒りっぽくバーテンに向かって叫ぶ。


バーテン「大問題児…略して大問児だな」


リーダー「ええーい!うるさいうるさーい!」


サブリーダー「リーダーの方がうるさいよ…」


サブリーダーが耳をふさぎながらつぶやく。


リーダー「ああもう怒った!俺達は勇者パーティになってやる!」


バーテン「はぁ!?お前さっきの話聞いてなかったのかぁ!?」


サブリーダー「ん…?ちょっと待って…今、『俺達』って言った…?」


サブリーダーが震えながらリーダーに問う。


リーダー「当たり前だ!俺達が勇者パーティになって、この戦争を終わらせて、みんなを幸せにする!!」


ツッコミ「なんでその発想になるってばよ!?」


リーダー「うるさい!やるんだよ!!!」


サブリーダー&ツッコミ「急展開過ぎるっぴーー!!!!」


サブリーダーとツッコミがリーダーに無理矢理連れられながら叫ぶ。


バーテン「ああっ!まだアイツら何も食べてねぇのに出ていきやがった!?てかリーダーはまた飲み逃げかよ!?」


バーテンが頭を掻きむしりながら叫ぶ。


ねこにゃん「あっ、僕がリーダーの分払うよ。後、紅茶ちょーだい。」


バーテン「ああ、ありがたい」


バーテンは常識猫ではあるねこにゃんに少し感謝しながら、紅茶を淹れるのだった。


ねこにゃん「ハハ…どうやらとても楽しいことになりそうだ…」


ねこにゃんが小さな声でつぶやく。


バーテン「ん?ねこにゃん、今なんか言ったか?」


バーテンがねこにゃんに聞く。


ねこにゃん「ああ、気の所為だよ」


ねこにゃんは不敵な笑みを浮かべながら、そう誤魔化すのであった。


翌日、棒人間城のもとに二人と二匹がやって来た。


ねこにゃん「ふぅ…コレで手続きは終わったよ」


ねこにゃんがリーダーに言う。


リーダー「ああ、ねこにゃんがスラスラ手続きを終えてくれたおかげで早めに旅に出れそうだな」


リーダーがねこにゃんに感謝する。


サブリーダー「ああ…僕たち、どうなっちゃうのかな…?」


サブリーダーがツッコミに震えている声で問う。


ツッコミ「そりゃ…うんこ族に始末されるんじゃねぇの?」


ツッコミは半泣きになりながらサブリーダーに答える。


リーダー「安心しろ!俺等は結構レベル高い方だろ?」


サブリーダー「それは手伝いとかをしたからでしょ!」


レベルとは、報奨金を貰う際にも経験値というものが記録され、その記録された経験値がどんどん上書きされていき、一定の上限を超えることで上がるもので、主に強さや経験の多さ等の基準を見る為に運用される。また、公共の場の手伝いなどをすることで、うんこ族討伐以外にも報奨金を手に入れることができる。


サブリーダー「僕たちは戦闘経験なんてないんだから、すぐに負けるだけだよ!」


サブリーダーがリーダーに向かって叫ぶ。


リーダー「大丈夫だよ!手伝いとかでも多少は筋肉つくだろうし、皆はやってるかどうか知らないけど俺は筋トレを毎日してるから!それに、学校でもある程度魔法や戦闘を習っただろ?」


棒国では、学校にてうんこ軍に対抗するために最低限の魔法や、戦闘の基本などを教えてもらう授業がある。


ツッコミ「大丈夫かな…」


リーダー「心配性だな!大丈夫だって!」


自信満々に言うリーダーをよそに、サブリーダーは震えながらつぶやく。


サブリーダー「ああ…めちゃくちゃ心配だ…」


リーダー「まぁ…ねこにゃんがいるから、いざって時はねこにゃんに頼むよ…」


ねこにゃん「安心しなよ!僕はこの中で一番戦闘向きだからね」


一応ここで説明しておくが、この二人と二匹のステータスを教えよう。


・リーダー    レベル8 格闘


・サブリーダー  レベル5 風・水魔法


・ねこにゃん   レベル11 剣、闇魔法


・ツッコミ    レベル7 格闘


因みに、一般的な棒国の兵士のレベルは個人差があるが、大体レベル10である。


その時、リーダーたちの耳にある声が聞こえる。


王たま「フォフォフォ…お前たち、まだ若いのに…決して油断せず、生きて帰るんじゃぞ!」


棒国の王様、『王たま』がリーダーたちに話す。


リーダー「わかりました、陛下」


王たま「それでは、行ってくるんじゃぞー!」


こうして、リーダーたちの新たなる冒険が幕を上げるのであった…

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