後編:理由

 そして小学校の六年間で完全に下ネタへの方向性が別れた後、中学校の三年間でさらに「思春期」と「性」というものが男女共に乗っかってくることになる。


 男子は「井〇和香と乙〇が同時に現れたとして」だとか「安田美〇子は意外とデカいぞ」だとか、関心のある「性」をベースとしてそこに「くだらなさ」や「バカバカしさ」を混ぜて盛り上がり始める。


 例えば「マジで沢尻エ〇カで1リットルは出した」「いや俺は2リットルは出た」「涙を超えるな」みたいなことだったり「朝勃ちで蛍光灯が割れたから部屋が暗い」とか「アメリカにはZカップで殴られて死んだやついるらしい」とか「タイトなジーンズにはねじ込めん、折れる」など、馬鹿話に拍車をかける方向に進んでいく。


 ちなみに、ここらへんで「身内ノリ」や「悪ノリ」を覚えてコミュニティ外からはウケない「バカバカしさ」を追求し始めてしまう頃でもある。特に部活動でコミュニティを形成している場合は、それが顕著に現れる。野球部とサッカー部は誰から見てもちゃんと面白くない。


 女子はさらに秘密や赤裸々感を増して「部活の先輩から聞いた性行為の体験談」だったり、より具体的な「におい」や「音」や「味」という生々しい情報交換が行われていくことになる。


 さらにさらに、それらを恥ずかしがることもなくよりあっさりと語ることが高評価となるコミュニティも生まれたりし始める。


 そちらの方が大人っぽいというか、この程度の情報交換できゃっきゃするのは子供という雰囲気を出し始めたりする。


 そして高校や大学と、ここから男女共に実際の性体験を経験し始めることになる。


 男子はここでようやく「モテたい」にシフトするため、下ネタは「身内ノリ」での切り札として扱うようになっていく。


 さらに自身の性体験についても基本的には失敗談を笑い話として扱い、具体性よりもオチやフリやノリを重要視したものになっていく。


 女子はここでようやく「男子にウケたい」という思いが出てきてしまうことがある。これはあくまでもことがある、別にその限りでもないが。


 恋愛や性に対する関心から、異性との繋がりを意識していく中で「男子は面白いノリが好き」ということに気づき始める。

 気さくに話したり、男子のノリで笑ったりなどノリの良さにシフトする女子が出始める。


 そこでついに満を持して、男子は女子の下ネタと邂逅することになる。


 例えば、

 彼女との待ち合わせでファミレスに行ったら、なんか彼女の友達が既に二人いるみたいな状況。


 ここに悪意はないが、差異は存在する。


 仲良くなるために様々な話をしていく中で女子は今まで培った「秘密の共有」と「赤裸々さ」を発揮してしまうことがある。


 突然、自身の彼氏との性体験を具体的に話し始めてさらにこちら側の性行為についての話も打ち明けるように促してくる。つまり「情報交換」をベースに場を盛り上げようとしてしまう。


 いわゆる、ちょっとかましてくる。


 しかし、男子からすると「なんで突然こんなところでネタでもないマジのセックスの話なんかしなきゃならねぇんだ……? つーな生々しいし……これ俺が聞いていい話なのか? 下品すぎねぇかこれ」と、ドン引きして。


 多くの男子が苦笑いするしかない状態へと追い込まれることになる。


 そして女子からすると「え、ノリ悪。面白くないじゃんこいつ……、この程度の下ネタ返せないとかめっちゃガキなの? めっちゃつまんないけど」と、なってしまう。


 これが、下ネタの男女差。

 猥談寄りの下ネタかギャグ寄りの下ネタかというカテゴライズでも分けられるが、違いはやはりそもそもの部分「どう辿り着いたか」であり。


 それが女性の下ネタが面白くない理由である。


 ちなみに、女性の下ネタを上手く返せる男も存在するが、それは「性的な話題に寛容な女の子はワンチャンある」から「情報交換」や「秘密の共有」にチューニングを合わせることが出来るようになった男だ。


 最後に、これはあくまでも傾向であり全ての人間に当てはまるわけではない。


 例えば兄が二人いて男女混合でスポーツをやって、兄のギャグ漫画を読んできた女子は例外的に「男性の下ネタ」を理解出来るし。


 例えば厳しい家庭で下品なことを許されない環境で育った男子が複数人でコミュニティを形成したら「情報交換」や「秘密の共有」で共感をして結束を高めていくこともある。


 他にも「ヤバいことを言ってるキャラ」に酔ってる場合や「自分は性的に寛容で充実しているアピール」をしている人がいたりとか「人が引いたり嫌がっているのが好き」とかのパターンもあるが。


 まあ結論は変わらず。

 基本的に「辿り着き方」の違いということ。


 やはりこんなものは「あくまでも傾向、そして環境による差異」ということでしかないのだ。


 なので男性は、女性からのエグみのある生々しい下ネタは「腹を割って話そうと赤裸々な語らいを求めている」と認識し。


 女性は、男性の下ネタを「バカバカしい小話」と捉えて何かを得ようとはせずに感心しつつ呆れてほしい。


 さらにここから派生して、「面白いの切り札」として下ネタを使う側と「パーソナルな機密情報の切り札」として扱ってきた側の許容範囲の差がセクシャルハラスメントとして扱われるとか。


 逆に「仲良くなるために腹を割って互いにパーソナルな部分をオープンしたい」側と「面白くないのに何故そんな話をしなくてはならないのか」という認識の違いからセクシャルハラスメント生まれたりとか。


 なんかもう少し意義のある方向に話を広げられそうではあるが。


 この話は、著者がただ大真面目に「うんち」と平成グラビアアイドルの名前を言いまくりたいだけの下ネタでしかない。


 意義なんかいらない。下ネタはくだらないほどに良いのだということを、ただ君たちと共有したかったから打ち明けただけなのだから。


 おり。

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女子の下ネタがつまらない理由 ラディ @Rady001

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