人の怒りの鎮め方 2026.1.11
人と接する仕事である以上、感情を生き生きとぶつけられることはままあります。
先日、久しぶりにいきなりぶち切れられたので、せっかくなので怒りについて考えていきたいと思う。
皆さんは、どんな時に怒りを覚えます?
約束を忘れられた時?
頼んでいたことが、遂行されなかった時?
悪口を言われた時?
まあこれって全部正解だと思う。
自分自身がぞんざいに扱われている。大切にされていないと感じ、自分という存在が揺らいでしまう時に、おそらく人は怒りを感じるんだと思う。
ぶち切れて来たのは施設に入っているおっちゃん。
可愛い感じで書いているが、もとは「ヤ」の付く自由業(察してくれ)で、碌なことをしていない時期もあった。
で、体が自由に動かなくなり、介護も受けられる施設に入ったのだが、自立を促す施設のため、病院に入院した後の迎えも自分で手配をしてと言われたそうだ。
それはさすがにと思うが、怒りの気持ちのままに、前の施設長のことを罵倒し始めた。
今、そいつは何をしているんだと聞かれたが、その人のことは個人情報なので教えられないと伝えた。
すると。
「そうやって隠ぺいするのか。もういい! 俺のことなんて見捨てればいい! もうでてったるわこんなところ!」
まあおそらく本当に出て行く気はないだろうけど、一応は言わなければいけない。
「〇〇さんのことを見捨てるわけにはいかないですよ」
「お前そんなんで誤魔化せると思うんか? 今すぐにでも警察いってもいいんだぞこら! 警察呼べ!」
自分で呼べばいいと思いつつ、僕は考えた。
目の前で人が怒りだした時、大抵の人の反応はこうなると思う。
怒りをなだめようと謝ったり、怒りの反応にびびり、自分を奮い立たせるためにさらに強い口調で対抗する。
とはいえ、そんなことをしても意味がないと思ったので、僕はただ淡々と話を続けることにした。
まあもしもの時に正当防衛を主張するために、一発くらいは殴られておこう。なんて考えながら。
すると、その方は突然拳を降ろして、ベッドに座った。
吊り上がった眉も、穏やかなアーチを取り戻していた。
「遠藤さんは、俺が怒っても顔真っ赤にして対抗したり、怒鳴ったりしないんだな」
その言葉を聞いて、この人が今までされたことに思い当たった。
怒りには更なる怒りを。感情の爆発を受け止められず、より強い力でねじ伏せられる。
それはただ、傷つけあうだけだというのにね。
今回のことで見出した教訓は、人の怒りにはやはり付き合わないということだ。
怒りを収めようとこびへつらうことは、相手の強情を助長するだけ。
怒りに怒りで対抗しても、火に油を注ぐだけ。
淡々と受け止め、付き合っていく。そのうちに、火は勝手に勢いを弱めるだろう。
怒りの本質は、自分のことをわかってもらいたい。大切にして欲しいという願いに対するあがきなんだ、きっと。
誰かの怒りを見ることは心地よいことじゃない。
けれど、怒りを抱く裏の気持ちに、少しだけ寄り添ってみることが、根本的な対処法なのかもしれない。
ただ、本音だけは言っておこう。
怒りをぶつけられると、そりゃこっちもむかつきます(素直)。
皆さんはどうしようもなく怒りを感じた時、どうしてもらいたいですか?
カクヨムの止まり木 遠藤孝祐 @konsukepsw
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