棘の肖像
@sakikato0915
恍惚
この世には、私よりも辛い思いをしている人たちが何億人と居るらしい。そんなことは当たり前だと、私はとうに分かっている。
なのに、こんなに寂しいのは何故なのだろう。
学校に行ったり行かなかったり。ご飯を食べたり食べなかったり。
そんなぼんやりとした日々が、味気なく続いていた。
いつもの腹痛と、漠然とした不安から逃げるように布団に潜りながら、少女はスマートフォンの少し眩しすぎるライトに目を細めていた。
昨日と同じような退屈なタイムラインを眺めていると、ある1枚の絵が目に飛び込んできた。
「わぁ…。」
思ったより間抜けな声が出て、自分でも驚く。
血のような赤と、月光のような白で描かれた傷だらけの絵。
主題の女性の体は優美に曲がって美しい曲線を描き、その蠱惑的な姿に思わず息を飲む。
生まれて初めて。絵に恋をしてしまったように感じた。
棘の肖像 @sakikato0915
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。棘の肖像の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます