友達曰く緊張がこっちまで伝わってくる

 70~80%の力で練習しようとすると、周回ごとに自分のタイムが落ちていることを実感する。やはり同じように走っている様でも確実にスピードは落ちているのだろう。多分肉体の負荷に対して脳がブレーキをかけているのだろうが、練習によりスピードを出来るだけ維持したり、走力を上げなければならない。日に1秒でも縮めば御の字であり、逆に成長が見られないとガッカリする。

 練習が終われば自分を甘やかすと決めており、温泉に行って体を休める。色々な効能を見ながらプラシーボ効果も狙うのである。そんな日々を2か月ほど繰り返して、1週間前からは激しい運動は控え、食事も脂っこいものを避けて炭水化物でエネルギーを貯め込んでいく、一度マラソン前に牛丼を食べて腹を下したことがあり、腹が痛いまま走り出したのは最悪な思い出である。


 そうして迎えた当日、平気そうなチームメートを尻目にタヌキングは緊張し過ぎて逆にお喋りになっていた。そうでもしないと発狂しそうだったからだ。

 良い走りが出なければ、自分の今までに積み上げてきた練習が無駄になるような気がして気が気では無いのである。スタート位置に行って走って体に刺激を入れていく、調子はすこぶる良く、これで良いタイムが出なければ言い訳のしようが無いとプレッシャーを感じてしまう。

 走る前に3回も小便に行く。元々頻尿の気があるのだが、走る前は特別行きたくなる。緊張のせいなのか分からないが走っている間に漏らすのは格好悪いのでギリギリまで尿を絞り出す。

 そうして1位のチームの選手が来た時に、最後のアップをしながら、もう来るだろうと準備を始める。去年はまだ来ないだろうとタカをくくっていたら、不意打ちの様に自分のチームの選手が来てしまったので同じ過ちは犯さない。暫くするとやはり7位でウチのチームの選手がやって来た。タスキを貰う時にタヌキングは多分「任せておけ‼」とかなんとか言ったと思うが緊張とアドレナリンのせいで何も覚えてない。



 走り始めて早々に中学生ぐらいの女の子と、高校生ぐらいの男の子を抜いて順調だと思ったが、ここでホラー展開が起こる。抜かした筈なのに後ろから足跡だけが付いて来るのである。どうやら抜かした選手が私の後ろをピッタリくっついて来ているのだ。そんなことする奴いるの?タヌキングはパニックに陥ったが、ここで過剰に飛ばすと後でバテるし、現状維持のスピードで行くしかあるまいと判断。そうして折り返しを迎えた後に抜かした選手に抜かされてしまったのだが、そこで再び抜き返す余力は残されていない。だってオッサンだもの。

 ゴールが段々と見えてくると同時にキツ過ぎて足を止めたくなる。もう少しなんだから頑張れよと言いたくなる人もいるだろうが、ゴール近くになると残り数百メートルでも遠く感じるのだ。足は重たくなるし呼吸は乱れに乱れて苦しい。タヌキングの駅伝の最後は気力と根性で走るのだ。

 そうして無事にアンカーにタスキを渡し、邪魔にならないところに倒れ込むタヌキング、その時の倒れ方が栽培マンにやられたヤムチャに似ていたのは御愛嬌である。

 走り終った後の解放感と言ったら堪らない。数分して立ち上がりここまで頑張った自分を自分で褒める。結果としてチームは5位で自分も区間5位、8分を切るという目標には届かなかったものの自己ベストを8秒更新して8分27秒走り切った。オッサンにしてよくやった方だろうと自分ではかなり満足している。

 酸欠になったせいか今も頭が痛いのだが、駅伝が終わった今、何をするにも楽しい♪今日は大晦日なので最後に15キロ程自分のペースで走って締めくくろうと思う。

 皆さんよいお年を

 

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タヌキングが駅伝を語る タヌキング @kibamusi

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