31m

木村玄

第1話

酔いが覚めても、

自分に酔って、

水光なき花が今日も咲いて

憂いに寄り添っている。


薄青色が曙色を押し寄せて、

今日もむせた煙を落とし、酔い回す。


電車が通り過ぎた後の静寂が雑音になる今、

自由の恐怖が黙らす馬鹿げた愛嬌。

に塵まみれの東京の回廊。


幾らと並ぶビルを眺める170cmの小さな僕。

心一つ売らず、体は売れず。

有りもしない詩を並べては煙を吐き、人となり。


寝転んだ指の隙間に5つの風景。

描写は変わり、輝度変わらず。

光は死んで生きている。


風向きはいきなり、都会に交わり。

枯れないように、わずかに水を落とす。

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31m 木村玄 @kimumu14

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