あんぽんたん

超短編SS あんぽんたん


「・・・あんぽんたん」


私は久羽を罵る。もちろん理由はある。

久羽が私のアップルパイを食べたのだ!?


「何故食べた?」


目を逸らして、顔を合わせようとしない久羽を問い詰める。


「一夜が毎日美味そうに食べてたからな、興味があって」


恥ずかしそうに頬を掻く久羽。


「それで、一切れも食べたのか?」


「一切れだけ、食べた」


・・・どうやらお互いに認識が違うようだ。

久羽にとってはたった一切れでも、私にとっては一切れでも、許せない。


「なぁ、悪かったって。アップルパイなら特大の奴がまだ三つもあるじゃねぇか」


「三つしか、残ってない」


「どんだけ欲張りなんだよ・・・」


ぼやきつつもしっかりと謝罪をして、久羽は自室に戻ってゆく。私はアップルパイに齧り付く。

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2026年1月4日 22:22

アップル・ベアリーズ れめな @rmune

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