駅前公園の朝の描写から始まり、空気や時間の積み重なりが丁寧に描かれていて、自然と物語の中に引き込まれました。事件らしい緊張感はありつつも、会話にはどこか余裕があり、そのバランスがとても読みやすかったです。カワさんとチノパンのやり取りは軽快で、考え方の違いがそのまま性格として伝わってきます。「決めつけない」という姿勢が、台詞や行動の端々から浮かび上がるのが印象的でした。読後には、背筋が伸びるような、でも肩の力は抜くことができる、そんな後味のある短編でした。
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