薩摩パワハラ政治家一族の極道日記

@1otsuji

第1話

「マサがまだヒラだとな」

それはオレのせいじゃないー日本空システム部長の松原英助は(心の中で、腹の底から(

呟いた。

松原が手にしているのは、60年物のウイスキーだ。自分は腰を曲げてグラスにそそぐ体勢をとっているのに、目の前でふんぞり返っているのは、自分より20歳以上年下の、新進気鋭の若手政治家、辻久秀(30(だ。

だが、

「マサほどの男を、ヒラに留め置いて冷遇してるのはどういう了見じゃ、、、貴様はワシにも、なにか含むものをもっておるな?」

悪女の深情けほど恐ろしいものはないーふいにそんな言葉が、松原の脳裏にチラついた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

薩摩パワハラ政治家一族の極道日記 @1otsuji

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る