九十九異能者物語 "鬼家"

白木飛鳥

第1話「大山鬼刹」

20XL年4月13日13時4分。京都・大江山。


「鬼刹、本当に出ていかなくてもいいじゃないんかい??お父さんだってかっとなっただけで・・・。私は大丈夫だから・・・。」

「ごめんな母さん。決めたことなんだ・・・。それに、もっと強くなったら俺は帰ってくるよ。母さんや父さんを守れる強さを持って帰ってくるよ。」

「そうかい・・・。風邪とか引くんじゃないよ・・・。」

「あぁ。父さんにもよろしく伝えてくれ。」


そういって、俺:大山鬼刹(おおやまきさつ)は実家を出た。


20XL年4月13日14時45分。京都・福知山。


「とは言って出てきてしまったが・・・。これから何をすべきか・・・。」

「おや??大山さんちの子じゃないかい??」

「あぁ・・・。どうも・・・。」

「お父さんやお母さんは元気かい??」

「あぁ・・・。まぁ元気ですよ・・・。」

「そうかい、そうかい。あなたもお父さんに似てきたから将来は安泰だね・・・」

「ははは・・・。」

「この福知山地域は代々大山家の棟梁が守ってきたからね・・・。頼りにしているよ。」

「はい。ありがとうございます。」


そう、大山の家は京都北部の統治者である。南部の一宮家と並ぶ京都の家である。

昔から「おまえは跡取り」だと教え込まれてきた。


20XL年4月13日15時53分。京都・福知山。


「まぁ、ここでのんびりしていてもなぁ・・・。西に行くか。東に行くか・・・。」


俺はそんな家を飛び出していま、ここ福知山の喫茶店で悩んでいた。


20XL年4月13日15時55分。京都・福知山。


「とりあえず、明日の朝大阪を目指すか。そこのホテルでも取って。」


駅前のホテルで休むことにした。まさかあんなことが起こるとは思ってもいなかった。


20XL年4月13日19時59分。京都・福知山のホテル。


もう日が沈んだというのに外が明るかった。実家が燃えていた。


「なんだこれ・・・。」


俺は急いで実家に走っていった。


20XL年4月13日20時43分。京都・大江山。


「父さん!!!母さん!!!どこだ!!!」

「うぅ・・・。鬼刹・・・。」

「母さん!!!どうしたんだ!!なんでこんなことに!!」

「なんで・・・。戻ってきた・・・。」

「なんでって・・・。」


「なんだこいつは???あぁ、跡取り息子じゃねえか・・・。のこのこと戻ってきたのか・・・。」

「お前らは・・・。一宮家・・・。」

「あぁ・・・。そうか・・・。お前は馬鹿だから知らされてなかったのか。」

「どういうことだ・・・!!!」

「やっぱりな。京都はこれから我が一宮家が統治することにしたんだ。国の命令に応じなかった大山家は今日で終わりだ。」

「え・・・。」

「信じられないだろうな・・・。京都はこれから変わる。お前を殺しても意味はないからな・・・。さっさと消えてしまえ。」

「え・・・。」

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