善とか、悪とか、良いとか悪いではない「いのちのおはなし」人は食べます。着ます。家をまもります何かの上に私たちはいますしたにいるものにとって、それはいきているから奪われますなので、慈しみの手も奪う手もおなじかたち悲しいのではなく、諸行無常寄り添える心の清い少女だっていきているから残せなかった老婆もいきているから
生命とはなにか、命を繋ぐとはどういうことかを考えさせられる物語です。あの独特の匂いと立ち上る湯気、さわさわと絶えない音の中で、自分を見つめる女性たちの美しさと哀切が立ち上ってきます。命を繋ぐ手は、命を奪わなくては生きられない手でもある。人間は、生き物は皆そうして生きていますね。彼女らがどう生き、どうなっていくのか。語り手の命はどう繋がれていくのか……。まさに文学といえる、素晴らしい短編です。
美しい……。澹澹としていながら、切実な物語でした。目に浮かんだ白く翳ったような映像……いえ、もっと感覚的なものでしょうか……とにかく、この作品から受けるものにうっとりとしました。素敵な作品に出会えたという強い満足感でいっぱいです。いろいろな方におすすめしたい気持ちと、この作品に出会えたことへの感謝をここに。掌篇を読んだあととは思えない満足感です。ありがとうございます。
少女と老婆、そして二人を感じるもの。口を持たず、空を知らずに生きるもの。この作品には、旋律にも似た美しさがあります。この作品に私は、語る言葉を失うほど圧倒されてしまいます。テンプレ作品ではありません。しかし、多くの人に届いてほしい。そう願わずにいられない作品です。
もっと見る