高校生の頃に使っていたブレザーのポケットからラブレターが出てきたのだがどうすれば良いだろうか

@nonoh

第1話

 つい1年前まで高校だった俺は、気がつけば大人になっていた。


 お金もやる気も無くて、大学を中退する俺の姿を1年前の自分は想像もできなかったことであろう。


 そんな俺は今、実家に帰って整理整頓をしていた。

 高校の頃の制服を見て思い出す、あの日のこと………なんていうような甘酸っぱい思い出は一つもなかったが、なんだか懐かしい気分がした。


 あれ、ポケットから何か出て…


 ブラザーのポケットに入っている何かが見えた。

 紙。というより手紙。ハートのシールで止めてある。

 こんなにベタなラブレターあるか??

 そして、これこそが青春の塊である。なぜ入っているのかはよく分からないが。


 俺は驚いたが、それよりも前に好奇心が勝った。


 これは誰宛のものだったのか。

 俺宛なのか? 記憶にないぞ??


 手紙を開ける。





新庄くんへ


私の手紙に気づいてくれてありがとうございます。

渡す勇気の無い私にはこっそりポケットに入れるだけで精一杯でした。

こんな形になってしまってすみません。

でも、気持ちだけは伝えたくて

好きです。ずっと

返事はいりません。

というかできませんよね(笑)もう会えないですし…

この前のこと感謝しています。

  

               とある女子より




 新庄…俺じゃん。

 確実に自分宛の手紙。宛先は分からない。この子の言うとおり、もう会うことはできないのだから。

 いや、本当にそうだろうか。

 俺は机の下にある棚の中から高校の時のアルバムを取ってくる。


 まずはクラスの女子。三年B組の女子は十二人。

 理系で助かった。


「さて…あとはどうやって見つけるか、だな」



 ここから、大人の青春が始まる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

高校生の頃に使っていたブレザーのポケットからラブレターが出てきたのだがどうすれば良いだろうか @nonoh

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画

同じコレクションの次の小説