第2話
女子A:「ゆりかさん、先生が職員室に来いって言ってましたよ?」
ゆりか:「わかりました。ご報告ありがとうございます。」
ゆりな:「お姉ちゃん行っちゃうの..?」
ゆりなが不安そうな寂しそうな目でこちらを見てくる。私は「すぐ戻ってくるね」と言って教室を後にした。
職員室にて…
ゆりか:「失礼します。」
コーヒーの匂いが充満する職員室に私は入る。
先生:「おぉ、来たか我が校が誇る生徒会長よ。」
我が校が誇る生徒会長...ね。正直こんな言われようは嫌だ。自分はリシュナ学園の代表になるために生徒会長になったわけではない。だが、先生に嫌と言えるほどの勇気は私にはない。
ゆりか:「あはは..」
また、愛想笑いをして流してしまった。
ゆりか:「で、先生本題とは?」
先生:「あぁそうそう。本題、本題。生徒会長のお前であるゆりかを呼び出した理由はな、高等部の永野淳。そいつの世話係をしてもらいたいんだ。」
....え?今、なんて?淳?今淳って言った?
ゆりか:「先生..?今、永野淳って言いました?」
先生:「ん?あぁ、永野淳だ。お前の知っての通り我が校唯一の不良だ。」
いやいやいや、唯一とか言うなよ。特別な奴みたいになるじゃん。あいつのどこが特別だよ。異様にモテはするけど私には淳の良さがわからない。中等部の子達だって淳を怖がってるんだもん。
ゆりか:「先生私は永野淳さんと仲良くありません。なんなら私、あの人が何故モテるのかわからないレベルで嫌いです!」
先生:「お、おう。ゆりかが熱くなるなんて珍しいな。だが、すまんな。ゆりかが淳のことを嫌いに思ってることを知ってるからお前に頼るんだ。」
はい?嫌いなことを承知の上で頼む?
ゆりか:「先生、どうして私なんですか?」
先生:「それがな、淳は怖がられている反面モテもするんだよ。ゆりかと淳は£組だろ?それにゆりかは淳に興味がない。だから丁度いいんだよ。」
ゆりか:「£組の学級委員に頼めないんですか?」
先生:「う〜ん..学級委員は2人いるが1人の男子は淳を怖がって、もう1人の女子はモテるがゆえに近づいたら周りの女子に何をされるかわからないと..」
ゆりか:「あ、あぁ。わかりました。私が永野淳さんの世話係?になります。」
先生:「すまんな、頼むぞ。」
本当はやりたくない。私が永野淳と関わりたくないことも事実だが、他にも学園一と言っていいほどのモテっぷりなため、ファンクラブができていることもあり、無謀に関わると何をされるかわからないと言うちょっとした恐怖もある。まぁ、引き受けてしまったのだから頑張るしかない。
ゆりか:「先生、世話係というのは?」
先生:「世話係ってのは言葉だけでゆりかには淳に勉強を教えてやって欲しいんだ。周りの子達から聞くとお前は後輩の中等部の子達に勉強を教えてやっているらしいじゃないか。」
ゆりか:「後輩に教えてるってことは同級生の淳さんにも教えてやれってことですか?」
先生:「そゆことだ。じゃ頼んだ。」
ゆりか:「失礼しました。」
廊下…
ザワザワザワザワ
廊下が騒がしい...まさかあの2人?
柊「あ、ゆりかちゃんこんにちは!」
淳「……」
あとづけ
これは学園もののお話です。高等部というのは高校生を表し、中等部は中学生を表します。
£は国の通貨です。通貨の€(ゆーろ)を組にしています
灯を照らしてくれた君へ @Roubi
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