身長152cm、ショートヘア、かわいめのシャーペン集めが趣味、おっとり系
クライングフリーマン
身長152cm、ショートヘア、かわいめのシャーペン集めが趣味、おっとり系
================= このお話はフィクションです ============
『身長152cm、ショートヘア、かわいめのシャーペン集めが趣味、おっとり系』
「な奴いるかよ。お前の理想、神様に届く訳がない。」
親友の江本にそう言われたのは、正月の初詣の帰り路。
買物して、電車に乗ったら、超満員。
「何するのよ、この・・・この人、痴漢でーすっ!!」
女の子は、次の駅で痴漢と一緒に降りた。
俺達は、丁度降りる駅だったから降りたのだが。
「貴方たち、見ましたよね。」と、彼女は俺と江本に同意を求めた。
江本は、「見ました、見ました。こいつ痴漢してました。高橋も見たよな?」と言うので、つい「ああ。」と応えてしまった。
駅長室に皆で移動。狭いなあ。
駅員の報せから警察官がやってきた。
俺達は書類にサインしただけで、痴漢と女の子は別別に行った。
半年後。転校生がやってきた。
何故か、胸ポケットにシャーペンが3本ささっている。
放課後、彼女から誘いがあった。あれは、誘いだ。間違いなく。
「私じゃダメですかあ?」と、彼女、下町たすくが絵馬を見せた。
「あ、それ。どうして?」
「私、巫女さんやってたの、バイトで。高橋くん、タイプふぁな、って思ってたら、痴漢に遭った時、助けてくれて。」
「え?あの時、髪型違ってなかった?髪、切った?」
「高橋くん、物真似できるんだあ。映画のチケット2枚あるんだけど・・・私じゃダメですかあ?」
「あ。捨てるの、勿体ないよね。あ、これ観たかったんだ。」
何となく、俺達は付き合うことになった。
卒業式の一週間前。
「ね。高橋くん。卒業させて。」
彼女はラブホテルに誘い、俺を「卒業」させた。
そして、「責任取ってくれるよね。高橋くんは大学行っても、ちゃんと専業主婦するから。」と言った。
そして、俺は大学に進んだ。
大学の同級生のアパートに行った時、俺のパス入れを見て、こう言った。
「たすくって、珍しい名前だなって思ったんだ。お前の知り合いに江本って奴、いる?」」
驚愕の事実だった。
全ては、江本の台本通りだった。結婚式の2人の目線がおかしいな、とは思ったが。
そして、普段おっとり系に思える彼女が痴漢突き出した時のことも不審に思っていた。
俺は、予定より早く帰った。
ソファーで見付けたのは、江本とたすくが裸で・・・。
「帰ったの?ただ今、くらい言えばいいのに。大丈夫よ、避妊しているから。」
救急車のサイレンの音が聞こえる。
俺は・・・俺は・・・。
―完―
身長152cm、ショートヘア、かわいめのシャーペン集めが趣味、おっとり系 クライングフリーマン @dansan01
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます