第2話 ちょっとした手がかり
「恋せぬ女勇者と魔王様」
第2話 「ちょっとした手がかり」
(ミリーは、モンスターに遭遇しないように慎重に他の村を探した…。
勇者なんだからモンスター、1匹ぐらい退治してよ?ねぇ…。)
ミリー: (剣をぎゅっと握りしめて)私…、剣…初めて触るから使い方分からない…。まぁ…、いつか使え慣れるでしょ!(ニコニコしながら周りを見渡す)
(そんな感じだったら絶対どこかでやられるよ?ねぇ…。)
(ミリーが剣を振り回しながら歩いていると…。)
ラーリ2: カァーー!(カラスの姿をしたモンスターがまたミリーの目の前に現れる)
ミリー: ギャー!?出たぁ!?(驚いてぴょんと跳ねる)
ラーリ2: ウガァ!(口から火の玉をミリーに向かって投げてくる)
ミリー: ギャ〜!?(ギリギリ火の玉を避けて慌てて逃げ出す)
ラーリ2: 逃がさないぞ!(いきなり喋ってミリーを追いかける)
ミリー: やだぁ!?いきなりあのカラス喋った〜!?(大声をあげてラーリ2から逃げる)
(しかし…。)
ラーリ2: ガァ!?(いきなり体が真っ二つに切られ、消滅する)
ミリー: (足を止めて)あれ?私ただ逃げてただけなのに…。今のなんだろう…。まぁ私が倒したことにしとくか!
(そうかな〜?ミリーがやったように全く見えないんだけど…。)
(ミリーはその後モンスターに出会わずに村を見つけることができた)
ミリー: (村が遠くから見えてきて)やったやった!やっと村に着いた!(ぴょんぴょん跳ねながら村に入り込む)
騎士1&2:(ミリーの前にヤリを向けて、ミリーが村に入るのを防ぐ)そこの君、待ちなさい!
ミリー: (驚いて1歩下がり、騎士達のほうを見る)わ…私何もしてないけど…?
騎士1: 勝手に侵入するということは…。(ミリーをじっと見つめる)
騎士2: 魔王の手下の可能性が高いのだ!(ミリーに向かって怒鳴る)
ミリー: え…ええ?(いきなり言われて戸惑う)
騎士1: さぁ魔王の手下!残念だったな!この村を荒らされるわけにはいかない!(ミリーの手を掴む)
ミリー: ええっ!?私、魔王の手下じゃないんだけど!?(手を掴まれて焦る)
騎士2: 問答無用!危険な者は退治するのが騎士の仕事だ!
ミリー: 騎士さんひどいってば!?(めちゃくちゃ焦る)
(〜旅人あるある〜村に入った時に敵だと思われがち…。)
村長: (ミリー達のところに来て)コラコラ、彼女は魔王の手下じゃないと言ってるじゃろ?1回やめなさい。
騎士1&2: は…はい!村長様!(ミリーから離れ村長に頭を下げる)
ミリー: そ…村長様…?(村長のほうを見る)
村長: さぁとりあえず私の家で休みになってください。
ミリー: は…はい!!(少し嬉しくなって大きな声で返事する)
(ミリー達は村長の家でいろいろ話した)
騎士1: 魔王の手下だと勘違いしてしまい、本当にすみませんでした!(ミリーに頭を下げる)
騎士2: すみませんでした!(ミリーに頭を下げる)
ミリー: 別に謝らなくても大丈夫だよ!勘違いすることはみんなあるもん!(優しく笑顔で答える)
騎士1&2: そ…そうですね!(嬉しくなって笑顔で返事する)
村長: 貴方の名前はなんですか?(ミリーに質問する)
ミリー: 「ミリー」です!
村長: ミリーさんはどうしてこの村へ訪れたのですか?
ミリー: なんかよく分かんないんですけどいきなり空暗くなりましたよね!?
村長: はい、いきなり夜になって村のみんなパニックになってるんですよね…。だから…。(何か言おうとする)
ミリー: (村長の話すのと同時に喋りだす)それで私、決めたんです!
騎士1: な…何をですか?
ミリー: 夜にした犯人、もしくはどんな自然災害かを知るために旅をし始めたんです!
騎士2: おぉ!もしや新しい勇者の誕生ですかね!?
騎士1: でももしかしたら夜にした犯人がミリーさんだったりして…。
ミリー: ち…違いますって!(騎士1に怒鳴る)
騎士1: わざとですよ!わざと!(笑う)
ミリー: ……。(心の中: な…なんなのあの騎士は…。)
村長: ミリーさんも勇者だったとはこりゃ素晴らしいことじゃの!
ミリー: ミリーさん「も」って…もう1人居るんですか?
村長: あれ?知らないのかい?あの誰もが尊敬する金龍族の勇者、アーリス様とララネ様ですよ!
ミリー: き…金龍族…?(心の中: なんかすごく強そうな種族だな…。)
騎士1: はい!今はその2人にいきなり夜になった事を調査してもらってます!2人ならきっとまた復活させることができるでしょう!
ミリー: へぇ〜、ララネさんもアーリスさんか…。どんな人なんだろう…。(ちょっと考えて)はっ!こんなこと考えてる場合じゃない!あの、背中に大きなコウモリの翼が生えてて、灰色の髪の人は見ませんでしたか?
村長&騎士達: 背中に大きなコウモリの翼が生えてて、灰色の髪の人?さぁ…、知らないな…。
ミリー: し…知らないですか…。み…見つけたら教えてください!すぐに駆けつけますから!
村長: 見たことあるようなないような…。まぁ、たぶんないじゃろ!見つけたらすぐに教える!
ミリー: 絶対ですよ!絶対に!!それではまた後で来ますね!私ちょっと急いでるので!(村長の家から出ていく)
村長&騎士達: は…はい!
村長: いい子じゃったの!
騎士2: ですね!また新しい勇者が増えて良かったです!
騎士1: (ミリーが外に出ていくのを見て)あの子…、なんか怪しいな…。
村長&騎士2: えっ…?(騎士1の言葉に疑問を抱かえる)
(ミリーのほうでは…)
ミリー: (村長の家から出て)ア…アーリスさんとララネさんについてもっと知りたくなってきちゃった!☆まぁ、この村の人達いろいろ知ってそうだし聞くか!
(あの…、犯人探ししないの?ねぇってば…。)
(ミリーは犯人探しの事を忘れて2人の勇者の事について村の人達に話しかけた)
ミリー: (村人に話しかける)すみません!アーリスさんとララネさんの事について何か知ってますか?
村人: アーリスさんとララネさん?あぁ〜、もちろん知ってますよ。
ミリー: えっ!(嬉しくなって)じゃあ教えてれませんか!
村人: いいですよ。アーリスさんとララネさんはまだ幼い時からもう沢山の村を救い、どんな強い敵でも倒してきたとても強い勇者達なんですよ!
ミリー: お…幼い時から?それって何歳ぐらいから?
村人: 4歳ぐらいからですね。
ミリー: よ…4歳!?私がやっと喋れるようになった年齢じゃん!
村人: そ…そうなんですね…。(おかしいなと思いながらも返事する)
ミリー: それでさ〜、アーリスさんとララネさんってどんな見た目してるんですか?
村人: 会ったことがないから分からないけど噂ではアーリスさんが緑髪で赤いマントを付けてて、ララネさんは紫髪の三つ編みで、魔法使いが着そうな服を着てるよ。
ミリー: ん〜…、灰色の髪でコウモリの翼があるわけではないんだね…。ところで2人は「金龍族」らしいけど金龍族ってどういう種族なの?
村人: 私が知ってるのは、本気で怒ると金ピカの鱗が生えているとても恐ろしい金龍に変身することができるらしいですね。
ミリー: いいなぁ〜。私も金龍になってみたい…。
村人: 金龍になれるのは金龍族だけですから残念です。
ミリー: だよねぇ〜。(苦笑いする)
村人: 貴方は何族ですか?
ミリー: 私は一応「コウモリ族」です!
村人: こ…コウモリ族…?(ミリーをじっと見ながらミリーの周りを1周する)
ミリー: な…なんですか?(じろじろ見られて不思議に思う)
村人: コウモリの翼が生えてないですけど本当にコウモリ族ですか?
ミリー: は…はい!お父さんが違う種族なのでコウモリの翼が遺伝しなかったみたいです。まぁたまにそうゆうことあるからしょうがないよね。
村人: そ…そうですか…。でもたぶん無理だと思いますけど1つだけコウモリの翼を生やす方法があります。
ミリー: えっ!?本当!?ぜひ教えてください!!(嬉しくなって飛び跳ねる)
村人: では教えますね。コウモリの翼を生やすには1番翼の大きな人と…。(何か言おうとする)
ミリー: 1番翼の大きな人と…。(真剣に話を聞いていると…。)
音: ザババ!!(いきなり村にある建物が壊れ、村の人達も同時に倒れる)
村人: な…なんだ!?(倒れて動かなくなってしまう)
ミリー: な…何!?何が起きたの!?(周りを見渡す)む…村人さん!(倒れている村人を揺らす)
村人: ……。(もう死んでしまっている)
ミリー: う…嘘…。もう死んでる…。まるで私の村で起こった出来事みたいな…。(思い出して体が震えだす)
???: (ミリーの上から声が聞こえる)お前、この村の者じゃないな?
ミリー: な…何!?(声が聞こえて上を見上げる)
(ミリーが上を見上げみると…。)
???: (灰色の髪で背中に大きなコウモリの翼が生えている男が空からミリーを見ていた)
ミリー: !!(心の中: 灰色の髪に大きなコウモリの翼…。こ…これはもしかして…、おじいちゃんが言ってた奴なの…?)
次回 第3話 「もう見つけてしまった。コウモリ族の魔王」
恋せぬ女勇者と魔王様 みーちゃん @misaki3854
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