BLとの出会いと、ざっくりとしたこれまで

黒本聖南

◆◆◆

 BLとの出会いは多分、中学生の頃。

 同じ部活に所属していた友達がBL好きな子で、部室にこっそりBL漫画を持ってきたんですよ。それを皆で一緒に見て、きゃーきゃー言ってた覚えがあります。


 ええっ、そんなっ、男同士でそんなっ!

 みたいな。


 顔を手で覆いながら指の隙間から見るような感じでした。

 それでがっつりBLの沼に入ることはなく(友達がBL漫画持ってきたのも一度か二度で)、のほほんと過ごしていたのですが……その頃って、ちょうど自分の意思でアニメイトに行くようになった頃でして、欲しい漫画やグッズを探している時に、うっかり同人誌のコーナーに足を踏み入れることがありました。

 漫画は好きだし、どんな内容か気になるが、表紙の肌色成分が凄まじいわ……!

 と商品棚に並べられた同人誌をいつも遠目に見ながら、違うコーナーに行っていたんですけど、この時から少しずつ、BLに対する興味みたいなのが積み重なっていたのかもしれません。


 がっつりBLに手を出すようになったのは、高校二年生の頃。


 死ぬほどハマった作品、めちゃくそに好きになった推しキャラがおりまして、公式の供給だけじゃ足りなくなり、アニメイトに行った際に、足がたまたま同人誌コーナーに行ってしまいました。

 漫画は好きだし、どの同人作家さんも素敵にキャラを描いてくださっているから、気になって気になって。

 そうしたら一冊、とんでもないものを見つけたんですよ。──推しているキャラの過去を捏造して描いた本。その表紙の推しがですね、捨てられた子犬みたいな顔していて、目が離せなくなって。

 迷いつつ、その時は買わなかったんですけど、気になりすぎて結局、後日買いました。それからはもう色んな方が描かれた推しキャラの同人誌をお小遣いの範囲で買い漁るようになります。

 原作だと辛い立場にいる推し。だけど同人誌の世界では、愛し愛され、幸せそうな推しを見られる。

 BLっていいな。ハッピーじゃん(読んでた本の八割くらいがハッピーエンドだった)。となって、他の作品のBLも読んでみたくなるのです。


 こんな感じで、二次BLを好きになりました。


 アニメイトの他にとらのあなにも行くようになり、社会人になってからはpixivにも手を出して、そこからあんまり同人誌を買わなくなったんですよね。ネットで読めるからいいかって。

 なんやかんやでpixivを退会してからは、たまに同人誌を買うくらいになって、でもその頻度も減ってきました。

 そして、全然買わなくなってからは、家にある同人誌だったり、カクヨムを始めてからはカクヨム内でBL作品を探したりして、楽しんでいました。


 気付いた時にはぬるっと一次BLにも手を出していたと。


 最初の頃はカクヨムでは読むばかりで、BL作品を投稿してはいなかったんですけど、とある魅力的な自主企画に出会いまして(ブロマンス作品の募集でした)、ぜひ参加したい! と思ったんですが、私がその自主企画の存在を知ったのが締め切りの30分前で、参加できず。

 企画主さんの作者ページを見たら、BL小説をたくさん書かれていて、どれもこれも素敵なんですよ。

 読んでいる内にだんだん私も書きたくなって、ついには勢いで書いて投稿しました。正直出来がかなり酷いのですが、書くの本当に楽しかったので、そこからいくつかBL小説をカクヨムで書いていくようになりました。

 そうやって書いている内に、もうちょい過激なものも書いてみたいなとぼんやり思うようになりまして。

 そうしたらなんと今年、カクヨムで仲良くさせてもらっている方が、ムーンライトノベルズで連載を始めることになって、知り合いがいてくれるならと、勢いでなろうに登録、ムーンライトノベルズの作品も読むようになりました。

 書きたいけど、書くの恥ずかしいなと怖じ気づくこと半年、ついに自作の好きなキャラ達で、挑んでみました。

 ゆっくりゆっくり書き進め、結局抱く感想は「楽しかった」。いずれは新人賞にも挑戦してみたいですが、今はもう少し、ゆっくり楽しみたいです。


 嫌なこともあるのが人生ですが、好きなBL作品、そこに登場するキャラのことを考えると、なんだかふわふわした心地になり、くだらないことをしばし忘れてしまいます。

 この先もずっと、自分で書いて楽しんだり、誰かの作品を読んで楽しんだりしたいものです。

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