第3話:時、既に遅し

真珠湾攻撃。

そのニュースを境に、世界情勢に関するニュースが放送されなくなった。

ピタリと止まった。


気のせいか、自衛隊入隊の張り紙やコマーシャルが増えた。

買い物に金がかかるようになった。物価が上がった。

健康診断の回数が増えた。

…いや、体力測定だったかな?

引っ越す人が増えた。

知らない間に会社からいなくなる人間が増えた。


流れるニュースは『我が軍は常に勝利を続けている』だけ。


誰も社会の話題には触れない。

触れたくないのか、

又は、

触れさせないのか。

目も耳もあるのに、

何も見れない、

聴こえない。

いや。

情報を得たいと思った頃には既に…。

【誰か】が意図的に正確な情報を遮断していた。



ピロリン♫

携帯が鳴った。

同時にテレビがニュース速報に切り替わる。

『[独]国大統領、自殺。[米]国に全面降伏。』

『[米]国、[日]国本土へ爆撃を開始。』


僕がその意味を認識した瞬間。

自身の背後で熱と光が炸裂し、

それで僕はやっともう何もかもが手遅れであった事を理解した。

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速報です。某国の皇太子が暗殺されました Yukl.ta @kakuyukiyomu

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