その夜に輝いた闇

@2540_Kurai-kagayaki

第1章

第0話 - 神々の墓の伝説

遥か昔、世界は激しい敵意に見舞われました。

人間と魔族、エルフとドワーフは、希少な資源、秘密兵器、そしてダンジョンを巡って争いを繰り広げました。


大陸の東には魔族、西には人間、北にはエルフ、南にはドワーフがいました。


当時の世界は美しさを失い、川は無数の死体を流して濁り、山々は戦いの跡で穴だらけになり、森は焼け焦げました。


そこで、自然は彼らに報いを与えました。長い干ばつが続き、大陸は10年間も苦しみ続けました。


当時、どの種族も、たとえ同じ種族内でも、他人の運命を気に留めていませんでした。強者が勝ち、富める者が勝ち、権力を持つ者が勝利しました。種族間の敵意さえも、まるで長い干ばつが続いても消えるのを拒むかのように、強く冷たく残っていました。


その夜まで、


ちょうど真夜中、


雨は降りしきり、


激しい雨が降り続いた。


まるで何かが意志をもって自然の法則に逆らうかのように。


人々は目を覚まし、初雨を祝うために外へ出た。あらゆる種族が喜びに浸った。魔族は微笑み、人間は泣き、エルフは踊り、ドワーフは笑った。


ただ一人、


それぞれの種族の長、それぞれの種族で最も強い者、その種族の英雄と呼ばれる者、最強の武器と呼ばれる者、最後の希望と呼ばれる者。


真剣で警戒心の強い顔で、


彼は大陸の中心に何か恐ろしいものが湧き上がるのを感じ取ったかのようだった。その何かは、どんなに強い男でさえもベッドから出るのをためらわせるほどだった。


そして案の定、翌朝、昨夜の美しい雨の後、日の出となるはずだった朝は、まるで夜がまだ終わっていないかのように、厚い黒雲の塊だった。突然、大陸の中心で激しい地震が起こり、誰もが命からがら逃げ出した。


干ばつよりもひどい災厄に見舞われるとは信じられなかったが、誰もがそれを肌で感じ取った。何か恐ろしいものが目覚めたのだ。


四つの種族の長は、直ちに現場へ向かった。それは、彼らが力や傲慢さを感じたからではなく、本能的に自らの種族をこの恐ろしいものから守りたいという思いからだった。


魔王、勇者、ドワーフの王子、そしてエルフの姫が一堂に会した。当初は戦場で敵同士だった彼らは、今や共に戦うことに同意した。


では、種族間の争いが、なぜ協力することに繋がったのだろうか?


空に、漆黒の、恐ろしい扉が開いた。混沌の女王を名乗る女が現れた。


彼らは五日五晩、激しい戦いを繰り広げ、その間に大陸は滅亡の危機に瀕していた。すべての希望は四人の英雄に託された。彼らはまるで過去の種族間の争いを忘れ去ったかのような、輝く四つの星のようだった。皆が望むのはただ一つ、生き残ることだけだった。


しかし、不運にも彼らは混沌の女王に敗れ、傷を負ったまま、恥辱の帰還を強いられました。


魔王は右腕を、勇者は左腕を、ドワーフの王子は左足を、エルフの姫は右足を失いました。


どのような戦いを経てこのような傷を負ったのかは不明ですが、大陸の中心は果てしない闇に飲み込まれました。


戦いの舞台となった場所は闇に包まれ、「神の墓場」と呼ばれる世界で最も危険なダンジョンとなり、王や女王たちはそこで傷を負いました。


この出来事の後、すべての種族は例外なく和平を結びました。誰もが、最強の者でさえもその姿に打ち勝つことができると知っていました。今は敵対している場合ではありませんでした。


四人の英雄たちの偉業と苦難を偲び、


この大陸は


ノクト大陸と名付けられました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

その夜に輝いた闇 @2540_Kurai-kagayaki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ