各話が短く読みやすいですが、その中で主人公である少女の心の動き、変化が凝縮されており、次は次はとつい読み進めてしまう。そして最後の結末。パートナーが本当はどう思っていたのか、たとえ「今は」主人公を大切に思っていてもやがて心変わりしてしまうのではないか、そんな未来は許せないと思い詰めたのか。主人公自身も理解しきれない、ぐちゃぐちゃの情緒が真に迫る小説でした。
まず、短編小説としてもエピソード毎の文字数としてもとても読みやすい分量にまとめられていてすぐに読み終えることができた。テーマとしては少々重い。だけど重いながらもその中に狂気、希望、愛、絶望、怒り、悲しみ、嫉妬などの人間が持つ美しさと醜さがふんだんに盛り込まれていて読む側を飽きさせることなく物語に引き付けていく表現力は素晴らしい。そして迎える最後も善悪ではなく、ただ切なくも美しいものだと感じてしまった。手軽に読めるので是非一度目を通して人とは何かを見つめなおす一助にしてほしいくらいだ。
文章力に圧倒されました最後は2人が一緒になれたと祈りたい
九話完結と、いうことはやはり1話の文字数が気になる人いますよね? 私もその一人です!だけど総次数を見ると1万とちょっと。戦々恐々、ドキドキしながら1話目をポチしたなんて言えない! 死んでも言えない! 冷静に考えれば話数で割ればストレスなく読める文字数だと、気がつくハズ! ストレスなく、サクサク読めるならスキマ時間に読めるはずだよね? はい、穴があったら入りたいです……。 一私と一緒に穴を掘ってくれる読者様募集!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(223文字)
これは、ある少女の「帰らざる日々」の記録。養護施設出身に加え、祈弓兵としての日々。まさに今から50年近く前、あのアリスが歌った「帰らざる日々」の記録。それを具現化すると、まさにこんな物語になるでしょう。
とても悲しいお話です。アマヤ視点なのでなぜ連邦が人間兵器に手を出したのか。何のための戦争なのかはわからないですが、悲惨なばかりの戦争、絶望的な状況でリュカだけを頼りに必死に生きるアマヤの想いに心を打たれました。どんな状況でもリュカの思いがなかなかアマヤに伝わらないことにもリアリティを感じました。
最初から引き込まれました。設定から美しいのですが、映像の思い浮かぶような文章が素晴らしかったです!もう終わってしまうのでしょうか。長編でも読んでみたいです。皆様もぜひ!
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