続 初鍋

せおぽん

続 初鍋

初詣の帰り道。アカリの手が冷たい。夕飯は鍋にしようか。と僕が言うと、アカリが手をきゅっと握った。


ユウキと手を繋いで、スーパーの自動ドアをくぐる。スーパーの温かい空気と新年を祝う曲が私を迎え入れてくれる。初詣のおみくじは大吉だった。


スーパーの入口から、すぐに野菜コーナーがある。水菜を取る。アカリと同棲してからクタクタの水菜は僕の好物になった。煮えた餃子に絡めて食べると美味いのだ。そういえばアカリのおみくじの結果を聞いてないな。


「昆布切らしてたよね?」と私はユウキに聞く。乾物コーナーで1番いい昆布を取る。ユウキと同棲する前は、料理が苦手だったけど良いお出汁を取るようになってから、私は料理が少し得意になった。


「さっきのおみくじどうだった」

「大吉だったよ」

「良かったね」

「うん、良かった」


恋愛・・・この人となら幸福あり

と書いてあったんだよ。


と、私はユウキに教えずに彼の腕に手を回した。


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