主人公は専業主夫。パートナーのリョウサンとは、職場でまだ彼を「山口部長」と呼んでいた時に親しくなった。
まあ言って仕舞えば、
主人公と、母親よりも年上のリョウサンが同じ屋根のしたで肉じゃがを食べてワインをいただく。
それだけの話だ。
それだけの話なのが逆にこの物語を粋に感じさせる。
この二人がどんな仲で、どのくらいお互いを愛しているのかなどは読者が想像すればいい範疇のことなのだ。
ただ、彼と一緒に食べる肉じゃがが本当に美味しい。
これ以上何を望むだろうか?
宮本先生の文学はいつも、過不足がないように感じる。
ここまでシンプルな言葉で、スマートな文章が書ける由来なのだろう。
それなのに、二人が幸せそうな「絵」が浮かんでくるのだから、やっぱりそれが『粋』なのだろう。
優しさをいただけます。
ご一読を。